大学院パンフレット2021
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■ ■ ■ ■ ■ 経済学研究科経営学研究科言語コミュニケーション研究科社会学研究科法学研究科■ 医療薬学研究科さわ もと  あつ しProfessor主な担当科目/医療分析化学特論、疾病と薬の分子基盤領域研修、薬学特別研究あき ら    かず き か とう  ぎん じ ろう答えのない世界へ24 医療薬学研究科在学中は、脳由来神経栄養因子(脳内の栄養素のような蛋白質)の産生を促す植物性化学物質の探索と作用機序の解明を細胞・個体レベルで行っていました。研究は、世界中の誰も知らない、誰もやったことのないことへの挑戦なので、本質的には孤独な戦いです。実験系は適当か、成果が出るのか、と不安は絶えませんが、メンターからの指導・助言を元に試行錯誤を繰り返し、得られた結果から論理的考察を積み上げることで自分しか知らない事実を摑める時が来るはずです。この一連の過程の中で、深い専門知識、自由な発想力、課題発見力・解決力、論理的思考力が自ずと身に付きます。 近年の創薬・医療技術の高度化は人々の生活を豊かにする一方、ときに、私達が経験したことのない課題を生み出すことがあります。医療に携わる者はこのような課題の解決策を模索し、患者利益となるように行動しなければなりません。博士課程で体得した“力”はこのような状況において、必ず役立つはずです。医療薬学研究科には博士号(Ph.D.)取得を志す薬剤師のスキルアップの場として、素晴らしい環境が整っています。研究体制を整備しています。 大学院で学んで博士号(Ph.D.)を取得するということは、学識を深めることはもちろん、自立して問題を発見・解決する科学的思考力を獲得し、研究を行う実践力を身に付けることであります。そのような能力は、医療における問題解決に役立ち、患者の利益向上にもつながるものです。医療薬学の問題解決に興味をもち、研究者の証である博士号を目指す方々を歓迎します。 私は松山大学薬学部を卒業後、漠然と薬局に勤めると考えていました。6年間大学生活を過ごしていく中で様々な人と出会い、話を聞くことで多岐にわたる分野で薬剤師が活躍していることを知り、大学の教員もその一つであることを知りました。私は小さい頃からサイエンスに興味があり、特にサイエンスの中でも『未知の発見』という話題が好きでした。教科書に載っている正解を導くのではなく、自分で正解を見つけだすことに強い憧れを抱いていました。そんな中5、6年次生になり、抗がん剤の除染方法についての研究が本格的に始動し、研究をする毎に新しい発見があり、毎日刺激的な日々でした。そのため、さらに研究をしたいという思いが強くなりました。また、人生の分岐点で迷った際、茨の道を進むよう親からの教えもあったため大学の教員になるために大学院への進学を決断しました。 入学後、研究や授業があり多忙な日々ですが大学院進学の選択は間違っていなかったと感じます。今後も探求心を忘れず、研究を通して少しでも社会に貢献できるよう日々邁進していきます。澤本 篤志さん医療薬学研究科/博士課程修了生[2018年修了]好奇心と探究心が自らを成長させる明樂 一己 教授加藤 銀次郎さん医療薬学研究科/博士課程薬を活かした医療・健康を研究する。医療薬学の学識を深め、実践的な研究能力を備えた薬剤師、医療を熟知した薬学研究者を養成。 近年、医療の進歩は目覚ましく、高度な専門知識を必要とする医薬品や診断・治療法が次々と登場しています。また、医療をめぐる解決すべき様々な科学的・社会的問題が存在します。このような問題に対処できる人材を養成するために、医療薬学研究科が設置されました。本研究科は愛媛県で唯一の薬系大学院であることから、地域医療への貢献も大いに期待されています。また、社会人大学院生のために、昼夜開講制や長期履修制度といった柔軟な教育

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