学生懸賞論文集第37号2019(令和元)年度
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95 決定係数とは、説明変数(原因)が1単位変化したときに、従属変数(結果)がどの程度変化するのかを見るための指標である。回帰分析を行った際に説明変数(原因)の数が増加すると決定係数R2が高くなる(結果の説明できる割合が高くなる)ことから、標本数を用いて決定係数R2の調整を行っている「自由度調整済み決定係数R2」を表1に記載している。表1より「満足度が上がる要因」の変化が「就職満足度」の変化の約19%を決定していることが分かる。また、回帰式の係数が0であるかどうかを確認するための指標である「有意F」が0.05未満であることから、全ての係数が0でないとみなすことができる。 表1に示す通り、満足度が上がる要因では、「希望する企業だった」と「満足度が上がる要因なし」のみ有意で、1%有意水準でも有意であった。他の項目については、全て有意でなかったことから、これらの要因は就職満足度へ影響を与えないことが分かる。 以上の結果より、「希望する企業だった」場合には、符号がプラスであることから、就職満足度が上昇する。逆に、「満足度が上がる要因なし」の場合には、符号がマイナスであることから、就職満足度が下降することが判明した。 なお、「希望する勤務地から近かった」という項目は回答数が0であったため、表1には記載していない。B)満足度が下がる要因自由度調整済み決定係数R2切片上位に希望していない企業だった上位に希望していない職種だった希望する勤務地から遠かった福利厚生が充実してなかった休日数が少なかった賃金が低かった就活を握るファクター -その1つのGPA-有意F-0.0020.468P-値係数0.0000.0260.5210.1010.3540.1070.4478.547-1.417**-0.560-1.0260.649-0.896-0.503

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