学生懸賞論文集第37号2019(令和元)年度
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98能性が捨てきれず、全ての回帰式が0であるとみなさざるを得ない。そのため、表4内の全ての結果を信用することはできない。よって、表4内の全ての変数は就職満足度に影響を与えない。②GPAのみの単回帰分析 アンケート項目のGPAは0.5刻みで回答していただいたが、分析のために「0.5以上~1.0未満」を1、「1.0以上~1.5未満」を2(以下同様に7まで行った)のようにコーディングを行った。自由度調整済み決定係数R2切片GPA表5 GPAと就職満足度(単回帰分析) GPAをコーディング後、被説明変数を就職満足度、説明変数をGPAとし、単回帰分析を行った。その結果、GPAの係数に関してはP-値が約0.037となり、5%有意水準で有意な結果が得られた。また、GPAの符号がプラスであることから、「GPAが上昇するごとに、就職満足度は増加する」ことが判明した。この結果より、大学3年次まで勉学に励むことが就職満足度に影響を与えることが明らかになった。つまり、大学生は、3年次まで勉強に励むべきであると言える。なお、「有意F」は、説明変数が1つであるため、GPAのP-値と同じ値となっている。 3でGPAが就職満足度に与える影響は限定的であるということを予想していた。分析の結果、「自由度調整済み決定係数R2」が約0.03であることから、「GPA」の変化が「就職満足度」の変化の約3%を決定しており、予想通り、GPAが就職満足度に与える影響は限定的であった。 「GPAが上昇するごとに、就職満足度は増加する」という結果より、仮説有意F係数6.640.25**学生懸賞論文集第37号***:p<0.01,**:p<0.05,*:p<0.10.0250.037P-値0.0000.037

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