学生懸賞論文集第37号2019(令和元)年度
153/159
146<講 評>論 題:ペットを飼っている人幸せ説論 評:A:論文の形式 1.構成力 基本に忠実に章節の構成がなされており、きわめて読みやすく、理解しやすい構成になっていた。ただ、1章の「イントロ」は悪くはないが、論文らしく「序章」とか「研究目的」など工夫が欲しかった。また、3章第2段落は4の調査方法の後の方が話しの流れとしてはわかりやすいのではないか。 2.文章表現力 文章表現については、句読点を含め、きわめて簡潔で適切である。かなりの推敲努力の跡をうかがい知ることができる。一方、語彙不足も若干見受けられた。分析手法ももう少し詳しく説明すべきである。例えば、重回帰分析を実施しているが、変数選択の方法(強制投入法やステップワイズ法)や有意水準は何%か(5%?)も明示してほしかった。執筆者の今後の研鑽の中で、さらに格調の高い論文の文体を心掛け、さらなる向上を期待する。 3.準拠性 参考文献、参照HPなども適切に記載されている。参考文献も、「ペット」「幸福」のキーワードで検索すれば、もう少し多くの文献数が確保できたと思う。あわせて、本文と巻末の参考文献との対応がなされているのであるから、文中に番号で明記が欲しかった。B:論文の内容 1.テーマの設定 ペットブームと言われる昨今、ペットと幸福感の関係に注目したとても意欲的な論考であると評価できる。本稿では、「ペットを飼うこと」イ学生懸賞論文集第37号
元のページ
../index.html#153