学生懸賞論文集第37号2019(令和元)年度
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77 ②下記のように、本文中で引用している著者名と、参考文献で表記されている著者名が異なっている。さらに、どちらの著者名も誤りである可能性が高いため、これらは文献の再確認と修正を要する。 ・野々村. 他(2018)(p.8) ・野乃上敬子…2018(p.28)B:論文の内容 1.テーマの設定 ゲームへの過度の依存症などが社会問題となる中、ゲームがeスポーツと名を変え、あらたなフェーズを迎えつつある。はたして学校での教育活動もしくは部活動として適切かどうかを、学生、保護者および学校側の視点で、鋭く分析を進めた論文である。題名から、「にしてもいいの?」とあり、起点は従来ありえない現象について疑問を提示したものである。読者に対して、今後のゲーム業界、学校教育およびスポーツ関連社会にどのように影響が出てくるのかを注目させるには格好のテーマと思われる。 2.論証内容 現状調査、アンケートデータに基づき、先行研究、国内外での事例を参考に論理的かつ明確に展開されている。あわせて、実際に教育機関に出向き、教員との実際のインタビューを分析材料として活用し、説得力のある論理を展開している。ただし、教員に対するヒアリング調査については2校(2名)のみとなっており、それらの意見を「学校の意見」とみなして議論するのは、少々無理があるように感じられた。 3.論証水準 惜しむべくは、従来のビデオゲームがどのような形でスポーツとして取り入れられようとしているのかが不明確である。はたして、従来のゲームが競技性だけをとらえて、スポーツと展開していったのか論説が必要である。具体的には、特定のゲームの仮想スポーツ性をとらえてスポーツになったのかなどの分析、もしくはeスポーツとスポーツが根本的に異なる点の分析が欲しかった。 欲を言えば、著者がどのようにeスポーツを教育の世界、スポーツの世eスポーツって部活動にしてもいいの?

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