学生懸賞論文集第37号2019(令和元)年度
89/159

82⑴ 国内のGPA制度の現状 GPAについては、文部科学省(2017)が詳細な報告書を公開している。GPA制度の現状について、下記に示す。卒採用の選考時に、学生の成績や履修状況を評価するケースが増えている」”(引用終わり)、(以下引用)“「成績が良ければ即採用」-そんな動きすらある。”(引用終わり)ということが示された。この結果、過去と比較し、学業成績に対する関心が高まっていると考えられる。 上記の仮説と成績を評価する企業が増えている現状を踏まえ、本稿では「大学3年次まで勉学に励むことが、就職満足度に影響を与えるのか」を明らかにすることを目的とする(詳しくは4.アンケート1を参照されたい)。また、「就職活動を終えた社会人と、大学生でGPAを重視する順番に違いはあるのか」という問題を同時に検証していく(詳しくは5.アンケート2を参照されたい)。①GPA制度を導入している大学:92.2%(国立大学は導入率100%)⇒92.2%の大学がGPAを導入していることから、GPAは広く一般に普及していると考えられる。②GPA制度を導入した理由・大学教育の一環として、単位の実質化や大学教育の質保証を行う上で有効な制度であるため(91.6%)③算定方式:全学統一の算定方式を用いている(93.3%)④算定方法:5段階[4.0, 3.0, 2.0, 1.0, 0.0](81.5%)⑤活用効果・各教員間、もしくは各授業科目間の成績評価基準の平準化が図られた(22.5%)⇒各授業科目間の成績評価基準の平準化は図られておらず、授業によって学生懸賞論文集第37号2.先行研究

元のページ  ../index.html#89

このブックを見る