松山大学(学生懸賞論文集)第38号
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49<講 評>論    題:水道水は飲める必要があるのか論    評:A:論文の形式 1.構成力 研究テーマに関する背景から現状分析、先行研究の検討、実証分析と考察、まとめと今後の課題を述べており、学術論文としてオーソドックスな体系で書かれ、読者にも読みやすい表現で書かれている。特に、アンケート調査を設計・実施している点は、積極的な姿勢として評価したい。 2.文章表現力 若干用語の不明瞭さや、改定後の1文字下げなどが行われていない箇所があるなど、体裁の不備が見られたものの、おおむね問題なく記述されている。 3.準拠性 おおむね問題ないが、参考文献に論文を表記する際、雑誌名や頁数の記載を行うべきである。B:論文の内容 1.テーマの設定 本研究は、近年水道水を飲まない人が増えてきているのではないかという予想のもと、水道水を健康被害が出ない程度の飲めない水準まで下げることで、水道代の値上げの抑制(あるいは値下げ?)を行うべきではないかという問題意識に基づき、実証分析によりその是非の検証を試みた研究である。問題意識は先行研究には見られない切り口であると言え、研究課題の提示のされ方には一定の独自性があると評価できる。  2.論証内容 本研究は「水道水を飲んでいる人が少ないのであれば、水道水の水質を、健康に害を及ぼさない程度まで下げ、その分水道代を下げた方がいい水道水は飲める必要があるのか

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