松山大学(学生懸賞論文集)第38号
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80<講 評>論    題:ネット店舗と実店舗でのアパレル商品の購入        どちらがお得なのか?論    評:A:論文の形式 1.構成力 第3章までは、公的データや民間企業の調査データから、ネットショッピングの利用実態について客観的にわかりやすく背景が述べられている。また、本研究の課題に関連する、ネット店舗での買い物の不安や、配送需要抑制の必要性についても、関連する先行研究を用いて紹介されている。4章以降は、著者たちのネット調査データを用いた分析が行われており、グラフや回帰分析を使った検証が行われている。論文全体の構成としては十分な水準を満たしていると思われる。 2.文章表現力 第3章第1節第二段落冒頭「イメージに関する研究では、」と末尾「調査するものである」とが合わない(「研究は……ものである」の方がふさわしい)など、より、推敲を重ねた方がよい部分も散見される。各選択肢に数値を与えることは「コーティング」ではなく「コーディング(coding)」である。再確認されたい。これらの点を除けば、論述は明確であり、用語等の使用も概ね妥当であると評価できる。 3.準拠性 文献や資料の引用方法は十分な水準を満たしている。特に図に関しては読者に見やすいグラフを選択して作成されている部分はとても評価できる。B:論文の内容 1.テーマの設定 本研究は、ネットショッピングで特に失敗の多いと考えられるアパレル学生懸賞論文集第38号

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