松山大学(学生懸賞論文集)第39号
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学生懸賞論文集第39号96休1日の体制だった。これは40年続いた。1988年4月、労働時間短縮の狙いで改正労働基準法が施行された。法では、週40時間労働が規定された。しかし、直ちにというわけではなかった。1988年には、年間総労働時間1800時間程度を目標に据えた「第6次雇用対策5ヵ年計画」が閣議決定された。さらに、1991年4月には「労働時間の短縮の促進に関する臨時措置違法」の制定、「労働時間短縮推進計画」の策定が行われた。同年12月、国家公務員の完全週休二日制について、1992年のできるだけ早い時期の実施が閣議決定された。これにより、週休二日制の実施は急速に拡大されたようだ。((山梨県立図書館,「週休二日制が定着しているが、土曜日が休日になったのはいつからか。」, オンライン, 〈https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000286072〉, (accessed Nov.28.2021))を参考に筆者がまとめた) ここまでは、現代日本の労働実態に関する調査をいくつか紹介した。では、理想の働き方はどうだろうか。以下図11は、総務省(2016)「平成28年社会生活基本調査」内で行われた、「希望週間就業時間」のグラフである。「希望週間就業時間」とは、「希望するだけ働けるとした場合に、1週間に仕事をしたいと考える時間。就業規則などで定められている就業時間に関係なく、残業時間を含めた実労働時間である。本業のほか副業・内職・家業の手伝い・臨時の仕事・アルバイトなどをした時間もすべて含まれる。ただし、通勤時間・食事の時間・休憩時間などは含めない。」(総務省,2016)と定義される。図11.希望週間就業時間

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