松山大学(学生懸賞論文集)第39号
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サテライトオフィスの活用がもたらす地域の可能性-参入数増加の重要性-31新型コロナウイルス感染拡大により、働き方の多様化が加速したことでテレワークの導入率が大幅に増加したことがあげられる。図表2-1は、2016~2020年の企業のテレワークの導入状況を示したグラフである。図表2-1をみると、2019年のテレワーク導入率は20.2%であったのに対し、新型コロナウイルスが拡大し、緊急事態宣言が出された2020年には、導入率が47.5%と大幅に増加していることがわかる。さらに、今後テレワーク導入予定のある企業も、僅かではあるがここ数年増加している。以上から、今後サテライトオフィスの需要が高まると推察できる。サテライトオフィスがより普及し、多くの企業が活用することで、新規ビジネスの創出、地方の新たな人材の確保などが期待できる。 サテライトオフィスの普及を促進した取り組みとして、総務省が2016年に開始した「お試しサテライトオフィス」モデル事業がある。これをきっかけに、サテライトオフィスは全国的に拡大した。 お試しサテライトオフィスとは、サテライトオフィスの開設・誘致に向けた具体的な取り組みをおこない、都市から地方への新たなヒトの流れや、地元企図表2-1 テレワークの導入状況(企業):2016~2020年出所:総務省(2021), 12頁。(https://www.soumu.go.jp/main_content/000756018.pdf, 閲覧日2021年10月4日)をもとに筆者作成。

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