松山大学(学生懸賞論文集)第39号
40/126

サテライトオフィスの活用がもたらす地域の可能性-参入数増加の重要性-33 このように、サテライトオフィスには働き方を多様化させたり、地方創生を促したりする可能性があり、多くの方面から注目を集めている。しかし他方で、サテライトオフィスをめぐる課題もある。以下では、この点について検討していく。 既にみたように、サテライトオフィスの開設数は、2019年には、654か所にまで数を増やしている。しかし、必ずしも順調とはいえない側面もある。 図表2-3は、2013年から2019年にかけてのサテライトオフィス減少数の推移を示したものである。図表2-3からは、2019年にかけてサテライトオフィスの減少は増加している傾向にあり、年度ごとにばらつきはあるものの、平均すると毎年21ものサテライトオフィスが閉鎖・撤退に追い込まれていることがわかる。 次に図表2-4をみていく。図表2-4は、2019年時点での自治体が誘致又は関与したサテライトオフィスへの参入企業数ごとの割合を示したものである。図表2-3 サテライトオフィス減少数の推移:2013年~2019年出所:総務省(2020a)をもとに筆者作成。

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る