松山大学(学生懸賞論文集)第39号
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サテライトオフィスの活用がもたらす地域の可能性-参入数増加の重要性-49で終わっている。著者が伝えたいことが読者に明確に伝わってこないため、理解が難しい部分がある。インタビューデータと回帰分析の結果を丁寧につなぎ合わせ結論を導き出すことが必要ではないだろうか。 3.論証水準 A.3を参照。C:総括 査読者の守備範囲を越えるものの、多くの先行研究に目配りがなされていることは本論文から読み取ることができる。また調査分析によりオリジナリティの高い、政策提案が行われており、高く評価できる。だが先行研究を踏まえながら、本論文がそれらをどうのりこえ、新たな地平をいかに切り出したのかは論文の成否にかかわってくるが、この点が必ずしも明示的な書き方になっていない。審査員2論  評:A:論文の形式 1.構成力 本論文の構成(現状分析、先行研究の整理と到達点の把握、サテライトオフィスへの参入の増加要因、政策提案)は学術論文の形式にのっとったものになっている。 2.文章表現力 図表2-2「サテライトオフィス開設数の推移」の「開設数」は「当該年に存在している総数」で、図表2-3「サテライトオフィス減少数の推移」の「減少数」は「当該年に閉鎖された、あるいは撤退に追い込まれた数」のことだろうか。前者は「当該年に開かれた数」で、後者は「総数の減少」を意味しているようにも読める。また、4ページに「(2013年から2019年にかけて)平均すると毎年21ものサテライトオフィスが閉鎖・撤退」と記されているが、(8+5+12+15+25+21+40)/7=18ではない

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