松山大学(学生懸賞論文集)第39号
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学生懸賞論文集第39号56る。合計特殊出生率(15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの)は、第1次ベビーブーム以降低下を続けたが、1966年(ひのえうま)を除いて第2次ベビーブームまでは人口置換水準(人口が増加も減少もせず維持できる合計特殊出生率の水準)を上回っていた。しかし、第2次ベビーブーム以降は人口置換水準を下回り続け、少子化傾向が確立されていった(図1)。また、同時に人口ストックが高齢化し、1970年に総人口に占める65歳以上人口(高齢化率)が7%を超え高齢化社会となった。以降も高齢化率は上昇し、現在は28%を超える超高齢化社会である。 但し、この人口推移は日本全国をみたときのものであり、地方や農村においては人口減少、少子高齢化が先んじて進行してきた。 戦後、過剰ともいえた農村の人口は、高度経済成長期に産業構造の重化学工業への転換による労働力需要に対して、農家の次男以下が応える形で都市部や図1 日本の出生数・合計特殊出生率の年次推移 -1947年~2019年-出典:厚生労働省「令和3年度 人口動態統計特殊報告 出生に関する統計」より

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