松山大学(学生懸賞論文集)第39号
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地域再生プラットフォーム-制度設計と政策立案-71 「ミニスーパー店舗利用理由」は、「ミニスーパーを維持するために買い支えている」の回答が最も多い。先で述べた頻度の低い利用者は、「ミニスーパーを維持するために買い支えている」という理由の人が多くなっていた(表4)。調査や取材をしていくなかで、例えば、老人会の集いの途中で店舗に立ち寄り飲み物やたばこを買っていく利用者の姿を何度となく見ている。ミニスーパーには日常的な買い物以外においても、気軽に利用できる店という意義もあるのかもしれない。 また、移動販売はミニスーパー利用世帯の過半数である55世帯中28世帯が利用している。利用世帯を年齢別に見ると、80歳以上の20%が最も多く、次いで70歳代、60歳代となっている(表5)。移動販売を利用する理由に最も多いのは、「移動販売車が自宅近くまで来てくれるから」であり、次点で「移動販売を維持するために買い支えている」である。また、交通手段がないから」という回答も多い(表6)。3.具体的な制度設計の検討(技術論) 次に、これらの分析からプラットフォームの具体的な事業内容を検討する。ここでは「FEC自給」という考えを念頭に置いた上で、大きく2つの方向性で検討していきたい。 1つ目に、買い物難民や交通弱者などの生活インフラを支えるシステムを検表4 ミニスーパー店舗利用理由表6 移動販売利用理由表5 移動販売利用率

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