2 県立広島大学 大学院 経営管理研究科 2018年 平成30年7月豪雨の避難意識と行動に関する調査 9ページ図1-1 自然災害への恐怖(西日本豪雨災害前)2に、災害地名を持つ地域には災害伝承があることが予想される。 近年、日本では地震や台風、豪雨、洪水など、大きな災害が起こる頻度が増えたため災害や水害に対する関心が高まっている。先に述べた愛媛県大洲市肱川では、豪雨によって上流域から下流域まで広範囲に渡る被害が発生し、4名の死亡が確認された。そこで、自治体は『肱川水系流域治水対策プロジェクト』に取り掛かった。氾濫を防ぐ・減らすため、山鳥坂ダム建設・野村ダム堰堤改良事業をはじめ、内水対策の推進として内水ハザードマップの作成や、内水氾濫の状況に応じて排水ポンプ車を配備するなどの対策を行っている。また、浸水災害を防止するための二線堤の保全・拡充、被害対象を減少させる対策を行っている。最後に、西日本豪雨による被災から、大洲市復興計画として河川修理や防災施設・住宅用地の整備を推進している。こうした3つの対策に加え、平時から住民等への周知・教育・訓練として災害記録誌の発行や防災教育、防災行動計画の作成を行っている。こうした働きから、住民の災害に対する意識は次第に高まると予想される。 平成30年7月豪雨の避難意識と行動に関する調査 次の自然災害が「自分の命」にとってどの程度怖いと感じていたか(平成30年7月に発生した豪雨災害以前に感じていたこと)災害を連想?~地名が地価に与える影響~3
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