4.3 分析の方法 本論文の目的は、健康ポイント事業における参加者の歩数を増加させる要因を分析することである。そこで、先述した通り、説明変数、目的変数をふまえて、考えられる重回帰分析の基本式をそれぞれ⑶、⑷式に示す。や職場から歩いて行ける範囲内に病院やスーパーマーケットなどが適切に配置されているか(生活利便施設)の3項目をアンケートの項目に設定した。 次に、健康増進インセンティブによる住民の行動変容促進の観点は、④健康ポイント事業の参加者が積極的に取り組めるような景品か(景品)、⑤健康ポイント事業についての情報が幅広い世代に行き渡るようにできているか(広報)、⑥どの世代も楽しめるウォーキングマップの作成ができているか(ウォーキングマップ)の3項目をアンケートの項目に設定した。 最後に、ヘルスリテラシーとソーシャルキャピタルの醸成の観点は、⑦ヘルスリテラシーを向上させるような取り組みが行われているか(ヘルスリテラシー)、⑧ウォーキングをすることで自然と住民同士のコミュニティが形成されているか(住民同士のコミュニティ)、⑨グリーンインフラの整備ができているか(緑のコミュニティ空間)の3項目をアンケート項目に設定した。自治体側:YS = a0+ a1X1S + a2X2S +…… +a9X9S ⑶住民側: YSM =a0+ a1X1SM + a2X2SM +……+ a9X9SM ⑷ YS :参加者の歩数 YSM:歩行意欲 a0a9: 説明変数 X1S …… X9S 、X1SM …… X9SM に対応する回帰分析で得られた係数 X1S …… X9S: 住民協力度における説明変数 X1S …… X9S に対応する統計量の値 X1SM …… X9SM: 住民協力度における説明変数 X1SM …… X9SM に対応する統計量の値健康ポイント事業がもたらす健幸まちづくりの可能性-成果につながる要因の分析-41
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