学生懸賞論文集第41号
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温暖化による影響はいくつか挙げられる。■つ目は気温の上昇である。これまでの取り組みを上回る温暖化対策をとらなかった場合、最高気温が■■℃以上となる真夏日の日数は増加することが予測されており、東京の現在の真夏日は年間約■■日であるが、■■世紀末には年間約■■■日、つまり■年の■割近くが真夏日となる。■つ目は海面水位の上昇である。気温が上昇すると氷河が溶け、海水の温度が上がり、海水の体積が増加する。海面水位の上昇は、台風による高潮、沿岸域の氾濫、海岸侵食による被害をより多く引き起こし、沿岸や低平地、小さな島国に住む人々の暮らしに大きな影響を与える。■つ目は自然環境への影響である。温暖化による作物の収穫時期の遅れや出来の悪化など、農家への影響は大きい。また、植物や野生動物が、地球温暖化により新しい環境で生きていくことが困難になる可能性もある。■つ目は人体への影響である。気温が高い日が続くことにより、熱中症が増加する可能性や、マラリアなどの感染病の発生が増える可能性がある。地球温暖化による異常気象には、気温の上昇や雨量の増加、海面の上昇、台風の増加、熱波やエルニーニョなどが挙げられる。実際に日本で起きた異常気象では、■■■■年■月に起きた西日本豪雨や■■■■年に発生した日本各地での記録的大雪がある。西日本豪雨では、■月■■日から■月■日にかけての総雨量が四国地方で■,■■■ミリ、東海地方で■,■■■ミリを超え、■月の月降水量平年値の■〜■倍となったところもあるなど、多くの地点で観測史上■位になった。この豪雨により、広島県、岡山県、愛媛県を中心に■■■名が犠牲になり、約■,■■■件の家屋が全壊するなど、多くの被害が発生した(環境省,■■■■)。海外でも地球温暖化による影響は表れており、南アフリカでは、■月に南東部で■■年ぶりとなる豪雨が発生、フィリピンでは■■■■年■月の台風第■号、■■月の台風第■■号で■■■人以上が死亡している。上記のことからわかる通り、地球温暖化による私たちの生活への影響は大きく、早急に対処すべき課題である。本研究では、「SDGs未来都市」という制度を基に各自治体の選定結果を調査し、選定の有無が温室効果ガス排出量にもたらす影響についてデータを用いて検証を行う。本稿の構成は以下である。次節では、さまざまな制度がCO■排出量削減に及ぼす効果や、SDGs未来都市の認知度や取り組みについて検証している先行研究について紹介する。第■節では、検証に用いるデータとモデSTOP温暖化!〜「SDGs未来都市認定」は地球を救えるのか〜37

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