このように、「SDGs未来都市」の選定が日本における企業のSDGsへの認識や取り組みを高めていると考えられる。そこで、本稿では実際に「SDGs未来都市」選定の効果について、特にCO■排出量削減効果に着目した検証を行う。先に述べたように、SDGsのそれぞれの目標の達成に向けた取り組みは加速しているものの、SDGsの各目標の達成をデータに基づいて評価した研究は少ないのが現状である。そこで本研究では、国からのSDGs未来都市の選定が環境にもたらす影響として、SDG■■の目標「気候変動に具体的な対策を」に着目して検証を行う。SDG■■の目標の進■度の指標としては、環境省のWebサイトで公表されている「都道府県ごとのCO■排出量」を用いる。検証において用いるモデルは以下の回帰モデルである。ここで、CO■排出量%'は、t期における都道府県iのCO■排出量を表している。$!"%は■■■■年にSDGs未来都市に選定され、かつSDG■■「気候変動に具体的な対策を」を目標に設定している自治体を■とするダミー変数を表している。CO■排出量%'は被説明変数、"%'は説明変数ベクトル(GDP、人口、冷房度日、暖房度日)、!%は固有効果、(%'は誤差項である。本研究では、SDGs未来都市に選定された自治体とそうでない自治体において、SDGs未来都市の選定がもたらす効果としてCO■削減量に統計的に有意な差が出るのかどうかを検証する。推定モデルにおける被説明変数はCO■排出量であるが、これは各都道府県別CO■排出量の■■■■年データと■■■■年データとの差をとったものとしている。■■■■年に認証が行われているが、認証に向けて準備を進めていた可能性もある学生懸賞論文集第■■号■−■.分析モデルとデータCO■排出量%'"!!"$!"%!#"%'!!%!(%'42■.調査方法
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