学生懸賞論文集第41号
57/70

の削減量に統計的に有意な差が確認できるかどうかについて、データを用いて検証を行った。その結果、SDGs未来都市に選定され、かつSDG■■を目標に定めている自治体は、それ以外の自治体と比べて、温室効果ガス削減効果があることが客観的に明らかになった。よって、内閣府が実施している「SDGs未来都市」制度は意味のあるものであり、SDGs未来都市に選定された自治体にはメリットがある。この結果は、各自治体のSDGsへの取り組みを社会的に評価することが、環境を守ること、つまり温室効果ガス削減へのインセンティブになることを示唆している。SDGs未来都市に選定されることが、各自治体にとってイメージアップなどのメリットをもたらし、環境を守ることにつながると考えられる。SDGs未来都市の他にも、「環境モデル都市」や「環境未来都市」などの環境に配慮した取り組みを促す制度がある。環境モデル都市とは、高い目標を掲げて先駆的な取り組みにチャレンジする都市のことであり、現在、■■都市が選定されている。松山市はこの環境モデル都市に■■■■年に選定された。具体的な政策としては、松山市の日照時間が長いことを利用し、太陽光発電の導入や太陽エネルギー活用事業を創出するサンシャインプロジェクトや、化石燃料を使わず自然エネルギーで発電し、二酸化炭素を排出しない環境に優しいエネルギーに価値を持たせるグリーン電力証書制度などが活用されている。さらに、環境モデル都市の中から環境未来都市に選定された自治体に政府が支援を行うことで成功事例を創出するという取り組みが行われている(松山市,■■■■)。SDGs未来都市や環境未来都市などの選定のように、政府が自治体やそこで行われている活動を評価することはSDGsに対する活動を活発化させSDGsの目標達成に向けて効果を示すだろう。自治体だけでなく、私たち個々人が手軽に取り組むことができるSDGsも勿論ある。マイバック・マイボトルの持参、リサイクル、節水、節電などのような行動もSDGsの■つの取り組みである。■人ひとりの何気ない行動の積み重ねが、大きな成長となって、私たちの暮らしを豊かにしてくれると考えられる。自治体や企業など規模の大きいものに対してだけでなく、このような個人や団体など比較的規模の小さいSDGsの取り組み強化に対する創意工夫を重ねていけば、私たちの未来は明るいものになるであろう。SDGsの■■の目標、それは、全ての命を繫ぐ鍵である。学生懸賞論文集第■■号50

元のページ  ../index.html#57

このブックを見る