学生懸賞論文集 第42号
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3Γ$!"#"%$%&%"$!%!&#%!&##!"!#%$%"&$%%"&&!#%$%!&$%%!&&#!出された特徴が移動しても、影響を受けないようにする。例えば、犬と猫を画像データから判別する際、画像の左側にのみ動物がいる画像を学習している場合、畳み込み層で出力された特徴だけでは画像の右側に動物がいる場合の判別がうまく行えない。そのためプーリング層では、犬や猫といった特徴を維持しながら、位置に関する情報を除くことで、重要な情報を保持している。畳み込みニューラルネットワークでは最終的に、この■つの層で抽出された特徴を基に、「全結合層」で分類や予測を行う。異なる組み合わせによるパターンを学習することで、入力データの属するクラスを決定しており、高度な識別や予測を実現している。そのため、画像認識との相性が良く、画像認識で最もよく用いられるニューラルネットワークである。ところが畳み込みニューラルネットワークにおける学習の際、無作為に学習画像を選定すると、低い精度の学習モデルが作成されたり、モデルの精度向上のためにより多くの学習画像が必要になるなど、学習効率が低下してしまう。そこで、これらの課題を解消する手段として、本研究ではエントロピーという指標を導入し画像を効率的かつ自動的に選定できる手法を提案する。エントロピーとは示量性の状態量のひとつであって、熱力学や統計力学の分野で利用されてきた。熱力学においては、基準となる状態Oと、その基準値#!を決めて、状態Aにおけるエントロピー&%%&をと定義する。ここで&%"は温度Tの熱源から得る熱の微小変化量であり、Γ%!&は基準状態Oから状態Aへと変化する可逆的な過程である。この過程では、クラウジウスの不等式において等号が成立する。クラウジウスの定理において、可逆または不可逆を問わずすべての可能な状態空間の連続的な循環過程%$%$%%&!$$"でクラウジウスの不等式が成立する。異なる温度を持つ複数の熱浴%$""$#"!!!"

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&がある場合におけるエントロピーによる画像学習AIモデルの性能評価

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