学生懸賞論文集 第42号
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この度■■■■年度松山大学学生懸賞論文集を刊行いたします。学生懸賞論文の目的は、『松山大学の学生(大学院生を除く。)及び松山短期大学の学生に論文執筆の機会を提供し、もって、学生の研究意欲の向上を図ることを目的とする。』と定めており、本学学生の研究への意欲や探究心を刺激すると同時に、本学の研究教育成果を広く社会に公表・還元する制度であります。この学生懸賞論文の制度は、■■■■年に始まったとても歴史のある制度で、今年度で■■回目となります。学生懸賞論文の一次審査は執筆要領に従っているかどうか、形式的な側面について審査します。教育的観点からこの一次審査の結果を応募者に伝達し、適切な修正を求めています。続く二次審査では、当該論文の内容に近い研究をしている教員二名が匿名で厳正な審査を行います。このような審査を通過した論文が本論文集に掲載されております。本年度は金賞一編、銅賞二編が審査を通過して受賞されました。いずれも興味深いテーマが取り上げられていますので、以下に簡単に紹介します。金賞は、経営学部の阿部莉子さんの論文「エントロピーによる画像学習AIモデルの性能評価」です。この論文では、ニューラルネットワークによる機械学習に用いる学習用のデータについて、エントロピーの異なる画像で構成した複数の画像セットを比較することで、極端にエントロピーの高い画像を学習用セットから除去し、画像の形状に関する情報を主とする特徴をもつ差分エントロピーを用いてモデルを生成すると認識性能の向上に有用であることを示した、極めて高い水準の研究で今後の発展を期待させる論文です。続いて、銅賞一編目は、経済学部の藤田恵輔さん(他■名)の論文「あなたも要注意?スマホゲームに課金する人ってどんな人?」です。この論文では、近年社会問題となっているスマートフォンのアプリゲームへの課金トラブルに着目し、課金するのはどのような人なのかについて、先行研究を踏まえて経済的な観点に基づいたWEBアンケート調査を実施し、実証分析でその特徴を明らかにするとともにその対策にも言及した論文です。次に、銅賞二編目は、法学部の武田星一さんの論文「犯人に対する犯人蔵松山大学総合研究所所長坂本宜俊2024(令和6)年度学生懸賞論文集の発刊にあたって

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