21審査員■論評A:論文の形式論題:エントロピーによる画像学習AIモデルの性能評価■.構成力(論文として章節等の体系化)論文全体の構成や各章の内容は適切と判断します。しかし、筆者の出版済みの■編の論文と本論文の関係が説明されていない点は不備と言えます。概要には上記■編の論文が引用されていますが、本論文中ではそれら■編に触れた個所は無く、報告されている研究成果のうち、上記■編の論文から新しく進展した部分が明確に説明されていません。■.文章表現力(論述の明確さ、漢字・用語の妥当性)別立ての数式ではイタリック体になっていますが、文章中では同じ数式がローマン体になっている個所が多数存在しますので、統一されることが望まれます(例:■ページ目のエントロピーの定義式とその前後の説明)。■.■の後半で、「図■および図■より、カラー画像エントロピーよりも差分エントロピーの方は画像ごとのエントロピーの分散が大きいことが分かるが、高エントロピー画像学習モデルと低エントロピー画像学習モデルの精度比較の結果より、分散の広さに優位性がないことが分かった。」と記述されています。ここで、高エントロピー画像学習モデルと低エントロピー画像学習モデルの精度が表■の数値を意味しているのであれば、カラー画像エントロピー学習モデルと差分エントロピー学習モデルのいずれの場合にも予測精度には差があり、上記の主張に則していません。もし、クラス(画像の種類)ごとに高エントロピー画像学習モデルと低エントロピー画像学習モデルの予測精度を求めて、クラス間もしくはクラス内で比較した場合に、クラス間で分散が異なるにもかかわらず、予測精度に差が無かったという主張であれば、その様に説明することが望まれます。いずれにしエントロピーによる画像学習AIモデルの性能評価〈講評〉
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