学生懸賞論文集 第42号
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50活習慣が乱れないよう注意する必要があるだろう。本研究では、インターネットゲームに対する課金行動について調べ、その課金額や生活習慣に与える影響について検証した。今回は時間選好率・現在バイアス性を基に課金行動に対する影響を調査し、課金行動をする人の特性やその原因について考察した。まず、時間選好率は課金行動に対して無関係であることが分かった。一方、自由に使えるお金は課金行動に対して正の影響を与えることが分かった。経済的に余裕のある人たちは、課金行動によって、ゲーム内で利用できるアイテムやサービスの獲得を狙う。彼らは惜しまずに課金をしていくだろう。また、課金を通じたコミュニティへの参加を行う。それは子どもたちも同じであり、友達同士で競争しあい、協力プレイを楽しむことが多い。また、現在バイアス性・危険回避度・年齢は課金行動に対して負の影響を与えることが分かった。参考文献では現在バイアス性は正の影響を与えるとなっていたが、今回は負の影響を与えるという結果がでた。これは年齢層の幅の違いが招いた結果だと考える。次の分析では、年齢を■段階に分けた結果、現在バイアス性の有意性が消失した。だが■■歳から■■歳は正の影響が出ているという結果となった。これは先行研究の大学生に加え、学生より金銭的に余裕があり、またゲームも多くプレイして将来の計画性や展望が上の世代より未確定だと考えられる■■代後半の年齢層も含まれていたため、正の影響を与えたと考えられる。危険回避度について、今回はモデル■、■の両方が課金行動に負の影響をあたえるという結果が出ており、■■歳以下の世代は危険回避度が高い人ほど課金行動を避けるという先行研究と同じ結論が導き出された。■■歳以上の世代は回答者の中の課金者の割合が少なかったゆえに有意性がみられなかったことが考えられるため、さらに正確な研究を行うためにはモデル■に該当する世代の課金行動を行っている者のデータをさらに集める必要があるだろう。また先行研究で危険回避度が高い人が課金行動をしない理由は、金銭的なリ学生懸賞論文集第■■号■−■.これまでのまとめ■.結論

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