Creation-158号
18/20

 今回の入試制度改革に向けて、実は数年前から検討をしていました。松山大学は一般入試制度において、長年に渡り大きな改革を行っていませんでした。しかし、大学を取り巻く環境が大きく変化している中、今の時代にふさわしい入試制度を作る必要がありました。2007年度に「松山大学入試制度改革検討委員会」を立ち上げ、「松山大学に望ましい入試制度」について本格的に議論を重ねてきました。改革案をまとめていく上で検討委員会の先生方には、本学と学部構成が似ている大学や同規模の大学の入試制度や、入試制度改革に積極的な大学の調査・研究、学内機関との議論など、かなりのエネルギーと時間を費やしていただきました。 文系一般試験の改革では、新しくⅠ期の統一試験を導入し、4学部5学科を一度に併願できるようになりました。今まで4学部で4日あったⅡ期試験は2日にしました。入学検定料も優遇措置が受けられ、1学部学科受験するごとに3万円が必要だった検定料は、2願目から1万円の追加ですむようになります。 今までの試験で4日間緊張を持続させることは、受験者の方に非常に大きな精神的ストレスでした。実際に試験の最終日に近づくと欠席率も高くなり、受験生にとってどれだけ負担だったかということが伺い知れます。また、ご父母の方にとっては受験料の経済的負担は非常に大きなものでした。今回の改革で、5学科受験の場合、受験料は7万円ですむようになります。遠方から受験にくる受験生のご家庭では、受験料の他にも交通費や宿泊費が必要ですし、トータルで見ると家計に非常に大きくのしかかっていたはずです。受験者とご父母の方両方の負担を軽くし、受験しやすくするのがこの改革のメリットでもあります。 経済学部にはAO(アドミッションズ・オフィス)入試が新しく導入されます。こちらは専門コースに高い問題意識を持ち、明確な目的意識を持った学生の受入れを目的として行われるもので、学科試験ではわからない資質を重視します。薬学部では成績優秀な学生を広く求めてスカラシップ制が導入され、試験に合格しスカラシップ生になれば6年間授業料の全額が給付されます。 多様な入試制度で多様な学生を受入れている大学に問われていることは、入学後これらの学生をきちんと教育し、就職させるということです。今後は学習のためのスキルや社会人基礎力をいかにして身につけさせるかという問題や、ディプロマポリシー(DP)・カリキュラムポリシー(CP)の確立など、入試制度改革に続く教育改革に取り組んでいくことになります。(毎日新聞記事) 平成20年6月6日(読売新聞記事) 平成20年4月17日注目!! ご父母・受験生のみなさんへ松山大学 副学長平田 桂一■入試日程 2008年度入試 2009年度入試(変更後)■入学検定料比較 変更前 変更後 割引額 単願30,000円30,000円0円2願60,000円40,000円△20,000円3願90,000円50,000円△40,000円4願120,000円60,000円△60,000円5願150,000円70,000円△80,000円1月19日センター入試1月20日2月9日一般経済2月10日一般経営2月11日一般人文2月12日一般法1月17日センター入試1月18日1月25日一般[Ⅰ期]4学部統一試験2月11日一般[Ⅱ期]経済・経営2月12日一般[Ⅱ期]人文・法~2009年度入試から~入学制度が大きく変わる

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る