Creation-159号
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大学生活での出会いと経験は自分を大きく向上させた 「会社を経営したいという思いは小学生くらいの頃から漠然と頭にあり、高校の時には起業することを決めていました」。現在、菊池さんはポイントを用いたメディア事業とそのコンサルティングを主な事業とした株式会社リアルワールドの社長として東京で活躍中だ。高校ではシステム系を専門に学んでいた菊池さんが松山大学経営学部を選んだ理由は2つある。一つは会社経営について具体的に学びたかったこと、もう一つは四国でも有名なIT系に強い教授がいることを聞き、ぜひ教えを請いたいということからだった。入学してからはインターネットの魅力に目覚め、アルバイトでもWeb制作を選んでいた。「ちょうどネット市場が盛り上がり始めた頃で。知らない人から仕事を依頼されるよりも自分で直接仕事を取っていくほうが絶対いいじゃないか、と思い始めていました。その頃、教授からの紹介で地元放送局のホームページ企画・運営に携わるチャンスに巡り会い、『AKARI』という会社を立ち上げ学生でありながら仕事を行うことになったんです」。大学生に仕事を任せて大丈夫なのか、という否定的な意見もあったそうだ。しかし、ひたむきに仕事に取り組む姿勢は企業からも評価されていく。「同年代でありながら全国的に活躍している人たちを見て、自分との違いは何かを必死で考え、その違いを埋めようと努力してきました。学生であっても世の中の社会人やプロと呼ばれる人に負けたくなかったんです」。卒業と同時に「AKARI」は解散したが、相次いで2つの会社立ち上げに参画し、着実にスキルを身に付けていき「より大きな市場でビジネスを仕掛けたい」と上京。大手のIT総合メディア企業時代を経て現在へと至っている。一生懸命やっていればチャンスは自然に訪れる 「大学時代に起業という苦しい時期を経験していたからこそ、入社してからは同期には負けたくない、差をつけたいと思って不眠不休で働きました。そうして彼らより結果を出せ、勝利を得られたことは本当に嬉しかったです」。常に目標を持って進み続ける菊池さんが現在の会社を設立するにあたっては、大学時代から出会ったたくさんの人たちが協力してくれたという。「この10年間、人と人との繋がりが生き続けていることは、自分の最高の財産だと思っています。人生のステージごとに重要な人と出会ってきている。一つのことに一生懸命向かっていれば、人は自然に集まってくるというのは絶対にあると思います」。学生時代は学業と仕事の両方に全力で取り組んできた。「AKARI」を作ったために留年してしまった、仕方ないだろう。と言われたら自分がやってきたことを否定されるような気がして。授業はちゃんと出て仕事もきっちりやりました」。社会に出てからは「負けたくない、人より一歩前へ」と必死で頑張ってきた。自身の学生時代を振り返って、「出来ることを精一杯やる、仕事でも遊びでも『自分はこれだ!』と思うことを見つけて熱中することが大切だと思います。自由に時間を使えるのは学生の時だけです。また学生であることを利用して欲しい。勉強したいと思ったらいくらでも知識を吸収できる場にいるのですから」と語ってくれた。2005年に資本金1000万円で設立した会社は、今では資本金1億8500万円まで大きく成長した。2012年までには年商50億円を目指すため、今は一緒に夢を実現する仲間集めに積極的に取り組んでいるという。若き実業家の今後の活躍が大いに期待される。株式会社 リアルワールド代表取締役社長菊池 誠晃さん平成9年学在学時にWEB企画・制作・運用を行う「AKURI」設立。平成12年松山大学経営学部卒業、同年有限会社アイマジック設立に参画。平成13年株式会社サイバーエージェントに転職。平成17年8月株式会社リアルワールドを代表取締役社長として設立。会社経営を学びたいという明確な目的を持って選んだ松山大学在学中の起業経験が今の自分の原点にある。(2000年3月 経営学部 経営学科卒)地域を、日本を、興す “人材”たち

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