Creation-161号
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好きなことをしないときっと後悔する 画家であり、アーツセラピーコーディネーターとして医療機関等で活躍されている平野見貴雄さん。松山商科大学(現松山大学)を卒業し、縁のあった2つの会社に10年近くお世話になった後、絵の道に転進することに。 「幼い頃から絵を描くことが好きで、よく褒めてもらっていました。でも教師という柄でもなかったし、家庭的にも画家の道は全く考えず、公務員になろうと思っていました」。大学に入ってからは授業を受けるかたわら、アルバイトや音楽に取り組み、学内外の友達に恵まれた。「講義は、聴いてから自分で噛み砕き、結果活かせるというものが多かったですね。学ぶことが好きで、経営以外にも法律や心理学など広範囲に渡って学べることが面白かったです」。卒業後5、6年がたった頃「そろそろ自分の為に生きよう。他人のイメージ通りの人生をもっともらしい顔をして苦しみながら生きていくのはもういい。画家になろう、今だ!そう思ったのです」。絵を通していろいろな分野の人と関わっていきたい 画家として歩き出してからはひたすら絵を描く毎日。初めての個展が成功してからしばらくは、描いては売る、描いては売るという日々が続いたが、きつくも楽しくもあった。「芸術家はみんな自営業。大学で学んだ経営学がそこで繋がっています」。初個展から7年後、アーツセラピーに出会う。「主に精神疾患の人の治療目的で生まれたアーツセラピー。もともと心理学の分野にも興味があり、やってみたいとすぐに資格を取りました。昨年は東温市で行われた全国初の高齢者向けセッション『脳トレ大学』のリーダー講師を務めました」。 「晩年は自分の芸を極めていくという世界に入っていくと思いますので、今はいろんな分野の人とできるだけ交流して、教養を深めておきたいです。全ての人に関係のある政治も非常に気になっており、人にも物にも愛情を持って接しないといけないという思いを伝え続けていきたいと思っています」。松大な人2画塾ディウデ.ボヌブダ画家・オーナー 平野 見貴雄さん(1987年3月 経営学部 経営学科卒)後輩へのアドバイス今の学生さんは企業との協力やボランティアなどで積極的に社会参加をしていると思います。そういう良いところはもっと伸ばしていって欲しい。せっかく自由にできる4年間、興味のあることは積極的に挑戦し、本当に悔いのない青春を送って欲しいと思います。そして思いやりのある、芯の通った優しさを持った人になってください。Hirano Mikioコンパクトにあらゆるものが凝縮された地元の「いい大学」経営以外にも広い分野にわたって勉強できた充実の学生時代400ccのバイクで、倉敷の大原美術館など芸術に触れる旅も今治のギャラリーで開催した個展。渾身の作品とともに門下生の作品展にて、来場されたお客様ご夫婦とバンドにも熱く打ち込んだ大学時代。生演奏を終えて

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