Creation-162号
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 私は2008年度の春休みに2ヶ月間スペインのバルセロナでスペイン語を勉強しました。ホームステイ先の家族構成は、ホストマザーと息子さん、そして彼のお嫁さん。ホストマザー以外は英語が話せたので、家のルール説明は英語でしてくれました。学校では様々な国の人と共に勉強するうちに、仲良くなりました。様々な方と話す機会が増えた結果、話す力がつきました。おかげでホストマザーとも会話を楽しめるぐらいのレベルになりました。 スペインに行って感じたのはまず、相手がスペイン語を話せそうでなくても、彼らは人と話すのが好きだということです。バス停で待っている時や買い物をしている時に話しかけられることがありました。それは、スペイン人同士でもよくあることのようです。 日本では外国人の方々が好奇の目で見られることがしばしばあるため、私はバルセロナで目立つに決まっていると思っていました。しかし、アジア系の方々が少ない地区であっても、そういった視線は殆ど感じませんでした。道を尋ねた際にも皆快く答えてくれました。 バスの中ではお年寄りやベビーカーへ子どもを乗せた人に席や場所を譲っていました。また、バルセロナの鉄道・バス・メトロは入口にあまり段差が無く、車椅子やベビーカーを使用する人にとって乗り降りしやすくなっています。車内にはそのような人たちのために座席の無いスペースが広めに確保され、それらを固定するベルトも完備されていました。こういった道徳意識は素晴らしかったです。しかし、タバコについてはそうではありませんでした。歩きタバコやポイ捨てがかなり目立ち、それに対応するためか、街の清掃員の数はかなり多く、様々な年【松大な人2】2008年度学生海外語学研修助成制度齢層の人がその仕事に従事していました。 海外で語学を勉強する際に日本人学生が少ない学校を選ぶ傾向がありますが、私は寧ろ日本人がいた方が良いように感じました。私が出会った日本の方々は、様々な経歴を持っていました。仕事を辞め、単身でバルセロナに来て、全くスペイン語がわからない状態から勉強を始めた人、日本の高校からイギリスの大学へ進学し現地で就職していた人、そして通訳経験者などです。そういう人達から話を聞けたことはとても有意義でした。将来自分がやりたいことは、色々な方法で実現できるものだと認識できました。 ホームステイ先では聞き取り練習も兼ねてテレビを見ていました。少ししか理解できませんでしたが、国会中継を見たこともあります。議員の服装は皆スーツというわけではなく、上品ですが普段着に近いものでした。女性議員の数が多く、女性の地位向上のための法案提出や活動が盛んに行われていました。 スペイン人は日本人よりも能動的だと思います。その善し悪しは別として、そういう考え方や行動があることを知り、日本の考え方や行動様式に囚われず柔軟に物事を考えられる人になるためにも、海外に滞在することはとても有益だと思います。是非、学生海外語学研修助成制度を利用して様々な経験をしてみてください。Tanigawa MegumiTanigawa Megumi 私は2008年度の春休みに2ヶ月法学部法学科3年次生研修期間・・・・・・2009年2月~3月研 修 地・・・・・・スペイン・バルセロナ研修機関・・・・・・Enforex

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