Creation-163号
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社会福祉法人 東温市社会福祉協議会地域福祉課 中川 逸美さん(2008年3月 人文学部 社会学科卒)Nakagawa Itsumi家族を通して身近に感じていた福祉の大切さ 両親、祖父母、曾祖母が一緒という三世代の大家族の中で育った中川さん。「幼い頃は、両親・祖父母とも働きに出ていて、兄に続き姉が学校に通い始めると、幼稚園から帰ってきた私はいつも曾祖母と遊んでいました。その曾祖母が年齢を重ね、介護が必要になる姿を見てきて、福祉を身近なものと感じていたように思います」と振り返る。松山大学には「将来就きたい仕事、やりたいことを見つけたい」という気持ちで入学。期待に満ちた学生生活のスタートを切ったものの、目的は見つからないまま、サークル活動を始める機会も逃してしまった。「あの頃は、何をしに大学に入ったんだろう、高い学費を出してもらっているのに何をしてるんだろう、と焦りを感じながら1年間を過ごしてしまったように思います」。そんな彼女の転機が、2年次に社会福祉士課程を知ったときに訪れる。「もともと福祉に対して関心があったので、よし、やってみよう!」と。懸命に勉強を重ねて社会福祉士の国家試験にも見事合格、東温市社会福祉協議会で新人スタッフとして活躍を始めたばかりだ。互いに高め合い、歩んでいける一生の仲間たち 【松大な人1】OB・OG INTERVIEW「課程を取り始めて具体的な仕事の内容を知ると、本格的に社会福祉士を目指すようになりました。国家試験の項目は、児童・障がい者・高齢者福祉・法学・心理学など13科目もありました。4年生からは実習も始まり、本格的な受験モードに。よく勉強したと思います」。そんな彼女を支えてくれたのは最後まで共に学んだ6人の仲間たちだった。「この仲間に出会えたことだけで松大に来た価値がある、そう言ってもいいくらい素晴らしい仲間に恵まれたと思います。大変だった勉強も一緒にがんばってきたから乗り越えられた。この仲間がいなければ資格も取れていなかったでしょう」。励まし合い、語り合い、たくさん勇気をもらったから今の自分がいる、そう中川さんは語ってくれた。社会人生活も一年半が過ぎ、今ではいくつもの企画を担当しながら忙しい毎日を送っている。「高齢者の方にお弁当を届けるふれあい給食サービスや、いろいろな障がい者施設の方が一緒に集まる仲間づくり事業などを担当していますが、やはり利用者の方が喜んでくださる顔を見るのが嬉しいです」。ますます必要とされる福祉の現場で、中川さんのこれからの活躍が期待される。後輩へのアドバイス福祉の課程を修了して、一つのことをやり遂げられたんだという大きな自信になりました。そういう経験を大学時代にして自分に自信を持って欲しいと思います。また、働き始めてから「遊ぶ」ことの大切さにも気付きました。リフレッシュしてから課題に取り組むことで、いい成果を出すことができると思います。同じ夢を追うかけがえのない仲間たちと共に過ごした大学生活社会福祉士国家試験に合格、新しい活躍の場へと歩み始める12341.3年次の終わりにゼミで行った福祉研修は、スウェーデン・デンマークを回って学んだ2.苦しい時期を一緒に戦い、今でも心の支えとなっている仲間たちと(前列中央が中川さん)3.充実の学生生活の締めとなる卒業式も、同じゼミの仲間と袴姿で記念撮影(中央が中川さん)4.担当した仲間づくり事業では、企画や準備はもちろん、当日の進行役も担って活躍中

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