Creation-163号
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 私の研究テーマは「エネルギー効率向上によるリバウンド効果に関する経済学的研究」です。一例を上げれば、家庭で省エネ型のエアコンを購入したとします。たいていの場合、売る側はそれを使うことによってどのくらいエネルギー(電気使用量・電気代)を節約できるか、を謳い文句にしますよね。しかし現実には「省エネ商品だから…」とそれまでより長い時間使用したり、設定温度を低くしたりすることが考えられます。つまりもともと想定したエネルギー節約ができない、省エネ化を阻害する可能性があるのです。これが「リバウンド効果」という経済現象なのですが、私は統計学の手法を使って「産業部門」「流通部門」「家計部門」の3部門で【松大な人2】「リバウンド効果」の緩和策を探り日本の省エネルギー対策推進をサポートしていきたいリバウンド効果を推定し、それを克服するための緩和策を探っています。この研究に対しては、文部科学省と独立行政法人日本学術振興会より「科学研究費(平成20年度、21年度)」の交付を受けることができました。 研究は楽しく、とてもやりがいがあるのですが、没頭してしまうため、よくこもりがちになります。大学院時代に「これではいけない」と一念発起してバイクの免許を取得。仲間とのツーリングや一人で旅に出るのが、すごくいい気分転換になりました。というのも、バイクに乗っている時は、自然や状況への対応が最優先されますから頭の中を空っぽにできるんですね。研究のことでいっぱいになった頭をリセットして、また新鮮な気持ちで研究が始められるんです。今はなかなかツーリングに出られませんが、四国はツーリングにぴったりの場所が多いので、余裕ができたら走りに行きたいと思っています。また、かつてはパティシエになろうと思ったくらいお菓子が好きで、自作したり、美味しいと評判のお店に行ったりも楽しみの一つ。学生に情報をもらうこともあります(笑)。 最近は11月に開催される「坊っちゃん一緒にらんランRUN」というマラソン大会にもエントリーする予定なので、ジョギングも日課になっています。「走る」のもバイクに通じるところがあるので、これもいい気分転換になっています。略 歴兵庫県神戸市生まれ2003年/同志社大学経済学部卒業2005年/神戸大学大学院経済学研究科     博士前期課程修了2008年/神戸大学大学院経済学研究科     博士後期課程修了2008年/松山大学講師専 門環境経済学計量経済学授業担当マクロ経済学Ⅰ・Ⅱデータ分析入門計量経済学経済学部溝渕 健一 講師

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