Creation-164号
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 私は韓国の平澤大学校からの初めての交換留学生として昨年の3月から経済学部経済学科で勉強しています。平澤大学校での専攻は貿易学で、関税や貿易関係の法律を勉強しています。韓国では子どもの頃から英語を勉強するのが当たり前で、自然と海外にも興味を持つようになり、他の国に住んでみたらどんな感じだろうと思っていました。 韓国では外国語が得意であるだけで大学に進学することができます。私は「もっといい大学に進学したい」と思い、日本語を勉強し始めました。韓国語と日本語は文法が似ています。また、漢字を使うので、知らない単語でも何とか意味を想像できます。2年間勉強し、日本語能力試験の1級を取得してからもっと日本語に興味が出てきました。そのころは英語を話そうとしたら日本語が先に出てきてしまうほどでした。英語は、実はあまり得意ではありません(笑)。英語の勉強はテキスト中心で、文章をいちいち解体して一つ一つの単語の意味を探そうとして混乱してしまったのですが、日本語は会話中心に勉強を進めたので、難しいと思う前に「楽しい!」と思いました。 自分の意思を他人に伝えられるようになると、言葉だけではなく日本という国自体にも興味が出て、留学を考えるようになりました。平澤大学校の交換留学先の中でも松山市は住みやすそうで自然に囲まれたきれいな町だったことと、募集学科に経済学科があったこともあり松山大学を選びました。韓国での面接の際、面接者に「キミは他の人より成績が…」と言われ、顔では笑っていま【松大な人3】したが内心「えっ!」と驚き、自分が何年も前から留学へ向けて日本語学科の科目を履修したり日本語能力試験も受けたりと、将来日本で働けるように勉強をしているということ、日本のマンガやドラマを観ながら勉強しているということを一生懸命アピールしました(笑)。おかげで面接終了後には「他にいい人がいなかったらキミに決める」とまで言ってもらえました。 松山大学の授業はほとんど理解できます。早口の先生の話は所々聞き取れない部分もありますが、板書もあるので大丈夫です。カタカナが少し不得意でしたが、アルバイト先の経験で慣れ、今年の2月には日本漢字能力検定3級も受ける予定です。韓国では、実際の経済の動きやシステムを中心とした勉強をしていましたが、日本では理論を中心に勉強しています。普段の生活では国際センターに来ている国際交流に興味を持っている日本人の学生や中国の学生と友達になり、一緒に楽しく過ごしています。 卒業後は日本で働ける資格を取得して、日本の貿易関係の会社やIT関係の会社で働きたいと思っています。今、ビジネス日本語を勉強していて、先日も広島で試験を受けてきましたが、敬語の使い方は難しいですね(苦笑)。がんばります。ホン・スンウ Hong, Seungwoo 【研修期間】 2009年3月~2010年2月〈平澤大学校の概要〉大学創立:1912年  大学学部:4学部6学科学生数:約4,000名 所在地:韓国平澤市HP:http://www.ptuniv.ac.kr/〈No.164〉 2010 Winter

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