Creation-165号
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鈴木 茂Suzuki Shigeru経済学部長経済学部教授近本 将太Chikamoto Shouta経済学部経済学科3年次生陳 迪Chen,Ti経済学部経済学科3年次生先生のゼミを選んだ理由は地域の活性化について研究しているってことと、フィールドワークが多いっていうこと。僕は教室の中でじっと勉強するよりは体を動かすことが好きだったから。僕も似てますね。一年次に文献講読で「町づくりと景観」を読んで授業の感じが良かったのと、先生のゼミは外に出て見学とかが多いから。あまり教室で勉強するのが好きじゃないので(笑)僕は座学を中心とする学習方法には限界があると思っているんですよ。確実に学生の活字離れが進んでいます。座学の基本は知的関心があること。文献を読んでくれば活発な討論ができるけれど、関心もない、本も読んでないでは、ゼミはお通夜みたいになっちゃう。僕は「論文は汗でかく」って常に言ってるでしょ。自分たちの足を使ってデータを集めると達成感があるからね。商店街の活性化に関する調査をやった時、僕は今治市の担当だったんですけど、通行人からアンケートを取りたかったのに人が通らない! いろいろ一生懸命考えて土曜夜市の時なら人が来るだろうって。結果、それでうまく行きました!僕は西条市を担当しましたが、商店街を高校生や中学生が通学路としてしか通ってない。西条市自体行ったこともなく知らない町なので大変でした。店舗の人に聞いてもマイナス意見しか出てこなかったり…(苦笑)二人とも市役所には何回くらい行った?市の担当者とどんどん議論して、近本陳鈴木自分たちのアイディアをぶつけるといいね。まだまだ少し遠慮してるような感じだよ。僕は3回くらい行きました。プレゼンするって言ったんですけど…。卒業するまでには絶対やります!!経済学部での学内ゼミ大会で発表する機会もあるけど、学生同士だから緊張感が足りない感じだね。現地に行って市の担当者や商店主の前で発表すると緊張感があるよね。普通の学生ではなかなか味わえないですよね。ところで僕ずっと思ってたんですけど、先生ってお幾つなんですか?すごいエネルギッシュで、常に向上心を持ってらして。いつもすごいと思ってるんです。初めて先生の研究室に行ったとき、ロッカーに学生のプリクラが何枚も貼ってあって。あれ?ちょっと変わった優しい先生?って思いました。中国ではあり得ないよね。一人が貼り出したらみんながマネし始めて(笑)今は2、30枚はあるかな。僕も卒業するとき貼っていこう…。ところで、若いって言ってくれてありがとう。僕はまだ20歳代だと思っている(笑)。僕らからすると付き合ってる学生は20代でしょ。だから自分が歳取ってるってあまり意識しない。学生から気をもらってる感じかな。僕の元気の源は “学生”だよ。でもときどき思いついたことを何でもすぐ振ってくるから、僕らにとったら「ちょっと、メール見た?」「来た来た」って感じで(笑)いつも君らのことを考えてるんだよ。寝ている時もね。そしたら「こういうことをしたらいいんじゃないか」と思いつくでしょ。それをすぐに言わないで一週間も会わなかったら忘れちゃうんだよ。だから思いついたらすぐ送る。基本的には先生は学生に任すってスタイルですよね。でもちゃんと手助けはしてくれる。よく言ったら学生主体、悪く言ったら放任主義。ご自分でおっしゃってましたよね?私の学生指導の目標は「自立」。社会に出て生きる力を経済学を手段にして教えることが僕の仕事だと思ってるから。任せる方からすれば、「彼に言っときゃ何とかやってくれるだろう」って安心感ね。今、二人を含めて、ゼミの皆がいい感じでリーダーとして育ちつつある。まだまだ期待値の70%というところだけど。あとは与えられることだけでなく、自分から見つけていくことができれば理想だね。先生、僕が社会人になって10年くらい経ったとき、一緒に飲みに行けるようにいつまでも元気でいてくださいね。僕は卒業したら多分上海に帰ってしまうので…。上海にいらっしゃったときには食事にご招待します! あ、僕が日本に来た時は先生が招待してくださいね(笑)楽しみにしてるよ。君たちには一言で言ってバイタリティ、貪欲さを持って欲しい。社会に出た時、自分で問題を解決できる人間に変わっておかなきゃね。がんばれ!近本陳近本陳鈴木近本鈴木近本鈴木近本鈴木近本鈴木近本陳鈴木陳鈴木CREATION 〈No.165〉 2010 Spring

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