Creation-165号
9/20

株式会社フジ代表取締役専務 福山 公平さん(1975年3月経営学部卒)Fukuyama Kouhei自動車部に所属、日本一周を果たす 「松山北高校の出身だから壁一つ越えた感じ」と、松山大学に入学したときの感想を笑いながら語る福山公平さん。現在は株式会社フジの代表取締役専務として多忙な日々を送っている。「実家が北条で、進学は地元の松山大学へとしか考えていませんでした。社会に出てから実務に役立つだろうと経営学部を選んだのですが、新しい学問の分野に新鮮さと面白さを感じましたね。でも、今さらですが、理論的なことをもっと勉強しとけばよかったと(笑)」。とはいえ必要な単位は2年間で全て取得。“やるべきことはやる”という精神のもと、学業と同様に力を注いだのが部活動だった。「『教習所に通わなくても免許が取れるようにしてやる、受かったら辞めてもいいから』という言葉につられて入った自動車部。3年次にはキャプテンとなり、卒業まで活動していました。忘れられないのが2年計画で日本を一周したときのこと。複数台の車に分乗しトランシーバーで連絡を取り合ながらひたすら走る。当時の道路事情を思うとかなりハードな行程でした。秋田を訪れたとき、公民館を借りて泊まっていた僕たちに、地域の方が夕食どころかお風呂までお世話いただいたこともありました。学生時代の素晴らしい思い出です」。地域の中で自分の果たすべき役割  就職は地元の企業へとフジしか受けなかったという福山さん。入社から35年のうち25年は店舗勤務、広島のフジグランの新店も店長として2店立ち上げた。「仕事とは自分を成長させ、活かすもの」という福山さんに大きな転機が訪れたのは、初めて松山近郊から離れ宇実務に役立つ力を養えるのが松山大学の魅力勉強だけでなく部活動で得られた経験が今に生きるOB・OG InterviewOB・OGインタビュー後輩へのアドバイス松山大学では社会に出て必要な実務的なことをたくさん学ばせてもらいました。それと、学業はもちろん大切ですが部活などを通して人間関係も広げていって欲しいと思います。私自身、今でも部活動を通しての交流がありますから。温山会は深く広い、素晴らしいネットワークを形成しているのでぜひ関心を持って欲しいと思います。和島に異動したときだった。「松山では本部のバックアップがあるけれど、宇和島だと何でも自分でしなきゃいけない。せっかくフジ1号店のある土地に来たんだから何かお返しをと、イベントを開催したりお祭りに参加したりと、地域のことをいつも考えていました。すると気付いた時には、自分がやりたいと思っていることを、地域の皆さんが自然と助けてくれるようになっていたんです。自ら行動を起こしていれば自然と協力してもらえる、そういう人と人との繋がりを知り、一番大切なことは何かということを学びました」。社会のために何ができるかを考え続け、常にいろいろなことに挑戦し続けることによって自分も成長する。「いつまでも現状維持では停滞してしまう」という言葉に、福山さんの仕事に対する情熱が込められていた。CREATION 〈No.165〉 2010 Spring

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る