Creation-170号
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松山大学・松山大学大学院(1)教学各組織における概要 学士力向上のため、ゼミナール大会の強化をはじめ、カレッジTOEICの受験促進、就業意識を育むためのキャリア教育や継続的な基本用語テスト、ニンテンドーDSの活用による導入講義などを実施します。一方、学生のモチベーション向上の一助として、学部長賞(単年度での成績優秀者への表彰制度)や4年間の集大成としての学長賞による表彰や、資格・能力取得奨励金制度、ゼミ費への補助なども継続的に実施していきます。 また、2011(平成23)年度は、2012(平成24)年度に大学基準協会へ申請する大学評価の対象となる年度であり、申請を前提とした取組が必要となるため、教務関連データの整備と構築が重要となります。このため、①授業評価、②キャリア教育、③教育情報の公開、④障がい者への対応、⑤教育環境の充実については重点的に取り組んでいきます。 さらに、授業評価の見直しのほか、「キャリア教育」と「教育情報の公開」が、それぞれ大学設置基準の改訂や学校教育法施行規則等の一部を改正する省令により義務化されるなど、法改正による整備が求められています。これを受けて各学部教授会や教務委員会においては、具体的な教育課程を構築するためのカリキュラム改革を2012(平成24)年度に実施する方向で検討していきます。(2)学生の受入れ 2009(平成21)年度入試を機に、入試制度を大幅に変更した結果、文系学部においては2年連続して志願者が増加しており、入試制度改革による一定の効果ととらえることができますが、薬学部の志願者数は、2010(平成22)年度は若干回復したものの、入学者の減少傾向は続いています。この傾向は2011(平成23)年度入試においても同様と思われます。 入試制度の多様化などにより、学生募集における工夫の必要性も考慮し、オープンキャンパスの無料送迎バスの運行地域に広島・福山地区を復活させ、受験生の取り込みを強化します。 また、2010(平成22)年度に引き続き、薬学部に特化したパンフレットを作成し、高校生をはじめ社会一般の認知度を高めるべくPRしていきます。(3)学生支援①学生生活  スカラシップ制度拡充に係る奨学費の増額計上と共に、課外活動支援に関しては「課外活動の活性化」を大きな目標とし、達成のための各種事業を計画しています。また、現在「学生支援室」を準備する計画が進行しつつあり、実現した場合には必要な予算措置をとる予定にしています。サークル活動では、各サークル単位に留まらず、サークルを横断した全学的な規模で目標を捉え、学生の自主的な活動を促すと共に、サークル未加入の学生についても、初年次教育等を通じて学生生活をサポートし、学生個々の自立を考えます。また、従来から実施している「リーダー研修会」においては、2011(平成23)年2月上旬に新たに実施する1泊2日の合宿形式による「リーダーシップ向上講座」を中心とした試みを検証の後、再度企画の検討を行います。②国際交流 本学の国際交流を推進し、国際化時代にふさわしい教育の向上に資するという目的を達成するため、本学学生の海外研修への派遣事業と外国人留学生の受入事業を中心とした事業予算を計上しています。 2010(平成22)年度は短期語学研修6講座への参加学生が減少したため、研修参加者を増やすためにガイダンスの開催や研修内容のPRを実施する傍ら、海外語学研修制度のあり方や短期語学研修参加者への奨学金制度導入等も検討していきます。また、今後国内の18歳人口が減少する中で、優秀な外国人留学生の獲得は重要なポイントになりますので、国際センターを中心として情報収集を行い、現行制度の再点検と必要な改革を研究していきます。海外派遣に関しては、安全に研修を受けるために学生自身の危機管理能力を高めることを目的とし、危機管理に関する情報提供を積極的に行うと共に、有事の際の学内危機管理体制についても充実を図ります。③キャリア支援 リーマン・ショック以降、経済環境の悪化により景気が低迷し、企業の採用が縮小され、学生には大変厳しい就職環境が続いています。このような状況下、文部科学省でキャリア支援関連の補助金事業として採択された「大学教育・学生支援推進事業」(3年計画)も2011(平成23)年度で最終年度となりますが、文部科学省の大学改革推進事業計画のプログラム実施と、東京オフィス・父母の会・温山会との連携により、学生支援・求人開拓・就職情報収集等について以下の事業・業務を進めていきます。事業計画の中心は、未内定者へのフォローアップです。「松山大学=就職に強い大学」という評価を引き続き得られるよう、内定状況調査の実施や個別相談の支援強化、求人拡大のための学外機関との連携や情報収集を行うための体制作り、さらには就職支援策として学内就職合同セミナーも実施します。(4)教育研究等の環境整備①設備 2011(平成23)年度事業計画では、老朽化にともなう主な設備改善として、①ポンプ類の更新:工事3年計画の3年目として消火ポンプの更新工事、②50年記念館(図書館)研究棟エレベーターのリニューアル、③東本館エアコンの更新工事、④各棟屋上の防水工事、を計画しています。また、2011(平成23)年7月24日のテレビのアナログ放送終了に伴う地上デジタル化対応を計画しています。②図書 従来から知の戦略拠点としてのハイブリッド図書館を目標に掲げているものの、施設・設備の老朽化・狭隘化への対応のほか、図書館システムのリプレイスの必要にも迫られており、レファレンス等のサービス向上のため、職員の能力向上にも努めていきます。さらに、稀覯書については第一期3ヵ年計画による補修作業は終了したものの、引き続き第二期の修復作業に着手する予定です。図書館を取り巻く環境の変化は著しく、既存資料のデジタルライブラリー化やネットワークへの対応にも取り組む必要があると考えています。③情報化 教育研究諸活動に必要な情報通信技術(ICT:InformationandCommunicationsTechnology)機器の安定稼動を大前提とし、システムの安全性強化、運用・管理の簡素化、セキュリティの強化等、シンプルでスリムなシステムの構築を目指した事業を進めます。また、2010(平成22)年度に設置した地域WiMAXを利用した公衆無線LANサービスを、学内中で利用可能とする方策について検討していきます。教室環境の維持・整備の面では、2号館大教室のAV化やスクリーンの取替えを行う予定です。(5)社会連携・社会貢献 社会連携の窓口として経営企画部内に設置されたMSPO(松山大学ソーシャル・パートナーシップ・オフィス)では社会・産業機関との連携を通じて本学の知の創造と人材育成に努め、また知的財産と人材を活用することにより地域産業の振興と地域社会に貢献することを目的として活動しています。また、本学の学術研究への奨励・助成・支援を行うとともに、地域社会の学術研究発展に寄与する事業も継続して行います。2011(平成23)年度は、地域住民が関心を持つテーマをもとに市民フォーラムを計画し、より一層地域社会との連携を深める活動を行っていく予定です。松山短期大学(1)基本方針 短期大学では、入学定員を確保しながら、学生が意欲的に短大生活を送れるよう学生の本学への帰属意識の向上をはかり、教職員と学生が一体化した学園を目指すことが必要と考えています。4年制大学(松山大学、愛媛大学他)への編入実績の向上は、短期大学にとって定員確保のための重要な要素の一つといえるため、愛媛県内5短大で構成する愛媛県私立短期大学協会による合同ポスターを発行する予定です。さらに2011(平成23)年度も県内高校への訪問を東・中・南予にわたって実施し、短期大学の特徴をPRする予定です。(2)学生の受入れ①愛媛県私立短期大学協会合同広報 愛媛県私立短期大学協会では、学生の募集活動の充実を図るために5短大が連携協力し、ポスターの共同作成を行うこととしています。県内5短大が協力・共同して愛媛県の短大をアピールし、減少傾向にある短大への志願者の確保に取り組んでいきます。②高校訪問 志願者数の減少に歯止めをかけるため、2011(平成23)年度も短期大学の特徴をアピールし、志願者獲得を目的として中予地区(10〜11月・2月予定)、東予・南予地区(2月予定)の高校訪問を行う予定です。(3)学生支援①新入生歓迎バスツアー 新入生、在学生が相互の関係を深め、充実した学生生活を送れるよう、入学直後に実施しているオリエンテーション活動の一環として、新入生、在学生、短大全教職員の参加のもと、バスツアーを実施し学外での親睦を図ります。②基礎講座 短期大学では松山大学・愛媛大学以外の県外大学への編入学試験(指定校、一般編入)においても徐々に合格実績を上げています。基礎講座は、特に編入学試験を希望する学生のために、小論文作成の基礎を身につけることを目的として、2003(平成15)年度から実施しているもので、同講座を通じて小論文作成能力の向上を図ります。(2010((平成22))年度実績松山大学33名、愛媛大学7名、京都産業大学1名、帝京大学1名、追手門学院大学1名、別府大学1名、岡山商科大学2名等計49名)③卒業生送別会 卒業を祝し3月に卒業生・教職員・学友会メンバーによる交歓会、及び送別会を実施します。▶▶▶詳細はオフィシャルホームページ(http://www.matsuyama-u.ac.jp)「情報公表」ページでご確認ください。CREATION 〈No.170〉 2011 Summer19

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