Creation-178号
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2013(平成25)年度の重点事業事業の概要財務担当理事 松浦 一悦松山大学は2013(平成25)年に創立90周年の節目を迎えました。松山大学では90周年を契機に「飛躍」を合言葉に、次の100周年以降へ向けて、さらなる発展を目指します。高等教育の拠点として人材を育成し、知の拠点として情報を発信し、教育・研究や社会貢献で評価される大学としていっそうの努力を行ってまいります。学校法人松山大学の平成24年度決算および平成25年度予算が、所定の手続きを終えて成立しました。詳細はホームページで情報公開しておりますので、ぜひ目を通してください。(1)創立90周年事業100周年を視野に入れ、大学の更なる発展を目指し、教職員、学生や地域社会が一体となって取り組む記念事業をおこないます。①記念式典・祝賀会(開催日:10月22日(火) 会場:ひめぎんホール) ②広報活動(学内装飾・テレビ・新聞・雑誌等の広告) ③合同展示会(文化祭)の開催④90周年記念講演会 ⑤90周年略史 ⑥90周年の記録 ⑦90周年記念論文集  ⑧アイディア募集事業 地域貢献・参加型事業「松山ひろめ隊」新田長次郎特別テレビ番組 本学で永遠の愛を育むプロジェクト 少子化による18歳人口の低下と地域間競争の激化という構造的問題に直面し、本学も大学の生き残りをかけた戦略を練る時期に来ています。この変化の時代において、本学は平成25年の創立90周年を迎えます。教育理念である校訓「三実」の精神を基本とし、現代の市民に必要な幅広い教養、国際感覚をそなえて、時代の変化に併せて積極的に社会を支え、改善していく資質を有する「21世紀型市民」の育成を目指しています。これは、文部科学省の答申で述べられている「学生が主体的に問題を解決し解を見いだしていく能動的学修」と同じ方向性をもつものと理解できます。 また、社会に貢献できる研究をおこなう大学、志の高い人材を育成する大学、就職に強い大学、サークル活動の活発な大学、教職員と学生との心のふれあいを大切にする大学という本学の伝統を引き継ぎながら、また、100周年へ向け社会から信頼・信用され、卒業生と在学生を含む松山大学のすべての関係者が誇りをもてる大学を目指し事業を進めていきます。 平成24年度の各分野における事業内容は多岐に亘っており、大学間連携事業や地域社会との連携事業の幅を広げつつ、学内の学生サービスを充実させる事業を展開させたことが特徴でした。  まず、平成23年度に始まった愛媛大学との連携協定による共同研究事業は、平成24年度においても、文系・理系分野共に活発な共同研究がおこなわれました。また、薬学部は四国の薬学部を有する複数の大学と連携協定を締結し、大学の人材を相互に活用することにより教育の質の向上を目指す取り組みを始めました。さらに、薬学部は平成24年度に入学定員を100名にしたことを機に、教育の向上のための改革をおこなった結果、平成25年度には志願者・入学者共に増加し、128名の新入生を迎えることができました。しかし、完成年度を迎えて2回目となる薬剤師国家試験において、薬剤師合格率が対前年比で低下したため、合格率の上昇を含めた更なる教育改革が今後の検討課題として挙げられます。 地域社会との連携においては、「社会連携室」の下で地元の複数の企業と共同事業を継続しておこなっており、学生の社会人基礎力養成と地元企業との交流促進という観点から成果を生み出しています。「社会連携室」のコミュニティ・カレッジは、既存の公開講座を取りまとめて平成22年度に開講したものであり、平成24年度には開講講座数を増やし、社会人の受講生も増えていることから、コミュニティ・カレッジの講座は、地域社会に定着してきたといえます。 この他には、様々な学生対応の取り組みの一環として、「学生支援室」を平成24年4月に設置し、就学上および学園生活上の悩みや問題を抱える学生への支援体制を整備したこと、就職活動の面では、長引くデフレ下で求人倍率が改善されない中、就職率は昨年度と同様の93.1%(就職者数/就職希望者数)の実績を収めたことが挙げられます。課外活動における学生達の活躍は、個人競技での女子駅伝部・柔道部・ボート部の全国大会における活躍や、団体競技の女子駅伝部の4位入賞等が特筆されます。 また、創立90周年記念事業として、学内装飾や広告による告知をおこない、開学記念講演、学生キャラバン「松山ひろめ隊」プロジェクト、松山大学 メモリアルキャンパスウエディング等を企画し、計画を進めました。 最後に、大学が更に発展するためには、学校教育の質保証が必須の条件であり、それには教学面の地道な取り組みを最優先しなければならないと考えております。中央教育審議会においても、平成24年8月の総会で、「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」が取りまとめられました。教育における戦略と戦術、教育研究活動の一層の充実が必要であり、これを支援する財務体質を維持するためにも、事業計画に基づいた事業の推進を足掛りにPDCAサイクルの確立を図ります。2013財務状況報告(2)中・長期経営計画の検討樋又キャンパスのコンセプトを「地域社会における集い、交流、知の空間」、施設整備の方針を「汎用性(フレキシビリティ)、開放性(オープン化)、快適性(コンフォタビリティ)」としました。今年度はこれに基づき仕様書の作成、基本設計、実施設計を進めていきます。23CREATION 〈No.178〉 2013 Summer

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