CREATION_203号
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形骸化する株主総会の健全化を目的とした制度 株式会社の構成員である株主が、株主総会において議題・議案を提出することができる株主提案権について研究しています。もともと株主総会というものに興味があり、大学院時代、ある先生が株主であった会社の株主総会に代理人として出席させてもらったことが、この研究を始めるきっかけとなりました。当時の株主総会は絵に描いたような〝シャンシャン総会〟で、議論も何もなく、あっという間に終わってしまい「なんだこりゃ!?」と呆気にとられてしまいましたが、それが理由でさらに関心が強くなったようにも思います。 日本では明治時代に最初の株式会社が誕生しています。株式会社の株主は、会社の実質的な所有者ですが、通常は複数いるため、株主総会を開いCREATION NO.203 2019.103法学部法学科教授内海 淳一学術研究UTSUMI Junichi【略 歴】1960年 福岡市出身1988年 福岡大学法学部卒業1990年 福岡大学大学院法学研究科博士課程前期修了1993年 福岡大学大学院法学研究科博士課程後期満期退学1994年 福山平成大学経営学部経営法学科専任講師2003年 松山大学法学部助教授2008年〜2009年 SMU(サザンメソジスト大学)Dedman School of Law 2015年〜2016年 法政大学法学部客員研究員2019年 松山大学法学部教授(現在に至る)客員研究員株主提案権の適正な運用は株主総会の活性化と企業成長につながる

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