CREATION226号
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す!尾沼広基准教授が主宰するゼミでは、経済学の視点から環境問題や防災課題にアプローチする。まだ始動して間もないゼミだが、現3年次生がその一期生として活発に活動を展開している。環境問題や南海トラフ地震などの防災対策に関心を寄せる学生が多く、西田さんは「地域活性化と環境問題の関係性を研究したい」という思いから尾沼ゼミを選んだという。2年次の前半は研究活動のための基礎準備として、論文の書き方や研究課題の見つけ方、研究の進め方を学んだ。「定説が必ずしも正しいわけではない。物事を批判的に捉え、データ分析を通じて客観的にその本質を見極める力を養ってほしい」と尾沼准教授。またグループで教科書を読み込み、考えをまとめて発表を行うことで、プレゼンテーション技術を磨いていく。後半は、環境・防災について関心領域の近いメンバーでグループ分けを行い、各々のテーマ選定を行った。「一人の意見だけでは研究は進みません。みんなの意見をどうやってまとめ、一本の道にしていくか、ゼミ活動を通じて勉強になっています」と山本秀也さん。グループ研究ではデータ収集や分析を行うとともに、研究テーマによってはフィールドワークも実施。防災施設や廃棄物処理施設などへの現地調査を通じて、現場のリアルを肌で感じる機会も予定している。尾沼ゼミでは、与えられたテーマではなく、自らが見出した疑問を研究の起点としているが、それは学生の主体性を尊重しているから。現在は研究課題を深堀りする段階だというが、「海洋プラスチックごみの削減」(正岡さん)、「松山市のごみ分別が成功している理由」(山本耀さん)、「防災意識の向上が被害の抑制につマ9   主体性を持ち研究に励んだプロセスが未来への糧となる経済学を用いて環境・防災に貢献学 生 同 士 のコミュニケーションを大 切 にしている尾 沼 准 教授。20名 以上の ゼミだが 、和気あいあいとした雰 囲 気だ左上から、山本耀さん、細谷飛羽さん、山本秀也さん、左下から、正岡希乃香さん、西田妃麻里さん(3年次生)経済学の視点から環境・防災の社会課題を自ら発見し、その解決方法の探究を通じて課題解決能力を養う。学 び の現 場 に フ ォ ー カ ス!私 た ち 、尾 沼ゼミ生で座 談 会学 生メンバ ーCREATION NO.226論理的思考と現場感覚を兼ね備えた人材を目指す尾沼 広基 准教授 経 済 学 部 経 済 学 科 准 教 授探 訪ツ ダ イゼ ミ尾沼 広基ゼミ

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