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2017年01月10日

クリエイティブな人材の育成に有効な組織における環境要因を明らかにする

個人の資質より影響する多種多様な環境要因

 

古典的な組織行動の研究では、組織の人間行動を個人のパーソナリティや価値観といった心理学的な視点から解明しようとするものが主流でした。しかし現実の組織における人の心理や行動は組織の環境要因に制約を受けています。例えば、失敗を許容する寛容なリーダーのいる職場で働いている人は率先して新しいことにチャレンジしやすく、ルールやマニュアルの遵守を重んじる職場では自発的に仕事を工夫したり、業務を改善するための提案をしたりといった行動は取りにくいなどが挙げられます。

また東南アジアでは組織内に仲のいい人がいたり、認め合える上司がいたりするなどの人間関係の良さがモチベーションをアップさせる傾向が見られますが、日本では企業が従業員を公平に扱っているかどうかで左右される傾向があるなど、地域性・国民性による相違があることも見えてきました。

このように、組織における人間行動を体系的に理解するためには、個人的な要因のみならず、多種多様な要因にも目を向ける必要があるのです。

研究の主な手段は、従業員への質問票調査のデータを統計的に解析する方法と、経営者や人事担当者の方々に対するインタビューの2つです。近年では、情報管理の徹底から労働環境調査を行うことは難しくなっています。そのようななかで調査を進めるためには、何度も企業を訪問して調査の趣旨を説明し、信頼関係を築いていくことが大切になります。

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