クリックするとメニューが開きます
scroll
マツダイ最前線
FOREFRONT マツダイ最前線
2019年08月20日

企業の人を動かす仕組みについて考える

データを統計的に調査し評価の仕組みを分析する

私の研究は従業員の評価や給与が専門です。学生時代は体育会準硬式野球部に所属し、あまり勉強する学生ではありませんでした。それが大学院に進学すると、たくさんの論文を読み漁り、研究の世界もしくは社会において明らかになっていない課題(疑問)がどの辺りにあるのかを、自分の頭のなかで整理していかなければなりませんでした。当時、アルバイトしていた居酒屋が今でいうブラック企業で、「なぜこんな仕組みで成り立っていけるんだろう?」と思っていたこともあり、〝どのように評価をすれば、従業員は集団の目的に向かって働けるのか〞ということに興味を持ちました。
 小売店の業績は、そのお店の立地やライバル店の状況、従業員の能力など多様な要素で決まると考えられます。その要素の一つに「店長がどれだけ優秀か」というものがあります。当時の指導教員を通して、研究対象としている、小売店をチェーン展開している企業からデータを提供していただけることになり、「店長が変わることで人件費や売上、利益などの業績はどのように変化するのか」「人件費を低く抑えて高い売上をあげている店長(=優秀)はどのように評価をされているのか」などについて、その〝どのように〞を統計的に推定するというテーマにたどり着き、研究を続けてきました。
 現在はその先にある「優秀とされた店長は、業績評価において高い評価を受けているのか」「客観的評価と主観的評価では、それぞれ店長の能力・努力に関する違った側面を捉えられているのか」「客観的評価と主観的評価は、理論予想通り相互補完的に機能しているのか」といった疑問について研究しています。

PAGE 1 PAGE 2 PAGE 3

PAGE TOP