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2020年02月19日

人々の相互行為から 遊離することなく 内側から理解を深め 社会現象を読み解く

現場の声を直接聞くことで〝内側〞より理解を深める

http://emcawiki.net/Harold_Garfinkel_1917-2011 エスノメソドロジー/会話分析のWikiサイト掲載のガーフィンケルの肖像

エスノメソドロジーとは、従来の社会学のアンチテーゼでもありました。私たちには〝昨日食べ過ぎたからお腹が痛い〞は自明であるのに、自然科学をモデルとした社会学ではそれを外部から客観的に理解しようとします。それに対し、エスノメソドロジーは〝人々はお互いを理解している〞ということを前提に考え進めていくというスタンスで、今起こっている現象を記述していこうというものです。
 現象学的社会学は、日常的に自分がしていることを振り返る内省法であり、社会現象を自由自在に理解する人々の能力を内側から読み解き、その場に独自の解釈の方法を取り出そうという考え方です。ここから生まれた質的調査方法論は調査対象者に対するインタビューとフィールドワークがあります。いずれにしても、人々の実際のやりとり(相互行為)から遊離しない、つまり自分たちが日常的にどう考えているかということを常に意識しながら研究します。 これらの理論と手法に基づき、HIV/エイズ問題では、この疾患が持つスティグマ(汚名の烙印)の問題に焦点を当て、感染者に対する差別や偏見の除去に向かってどんな取り組みが必要か研究しています。またハンセン病問題も同様な視点により、瀬戸内海にある3園と沖縄の2園を中心に生活史のインタビューを蓄積してきました。

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