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2016年07月31日

ヒノキ科花粉を計測し統計学的に解析 飛散予測と初期療法の有効性を検証する

花粉の飛散予測と同時に最適な初期治療を探る

花粉症は遺伝的な因子や環境因子に左右され、〝なりにくい・なりやすい〞の個人差はありますが、誰もが発症する可能性を持っています。年間ヒノキ科花粉数や日々の花粉数を計測し情報提供することは、花粉飛散期間における予防医学としても、生活の質を担保する観点からも重要と考えています。

松山市で観測される年間ヒノキ花粉数は、前年7月の気象条件に強い影響を受けていることが判明しています。前年7月の最高気温平均値や年次気温差(昨年7月の最高気温平均値から一昨年7月最高気温平均値を引いた値)が高い、もしくは大きいと、翌年の花粉の飛散量が増えるのです。統計学的な手法を用いて花粉の飛散量を予測していくなかで、4年に一度大量飛散することがわかってきました。まだ計測期間が短く、データ量が不十分なのではっきりとは言えませんが、樹勢のサイクルに関係しているのではないかと考えています。

花粉症の初期療法には、花粉が飛び始める1〜2週間前から薬を服用したり、外用薬を使ったりする方法と、少しでも症状が出たらすぐに治療を開始する二通りの初期療法がありますが、患者さんへのアンケート調査では、どちらも満足感に差がないという結果が出ました。前者の治療法は治療を長く続けなければいけないのでコスト(薬代)がかかります。症状が出ている間だけ
薬を飲めばいい後者の治療法はコスト負担が少なくて済みます。薬物治療を行うにあたっても、もっとも効果的で経済的にも有効な治療法を提案することも必要です。

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