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2015年10月31日

人文学部社会学科 石川良子 ゼミ

フィールドワークとインタビューを通して「個人」のライフストーリーをひもとくことで、
自己や社会について新たな視点を見出していく石川ゼミ。
学生同士が支え合いながら未知の分野へ取り組み、
他者に寄り添っていくことで、自己理解も日々深めている。

フィールドワークを通して敬意や自己理解を深める

一人ひとりが自分自身の関心に沿って調査テーマを決定し、フィールドワークとインタビューを通して個人や団体にアプローチしていく石川ゼミ。団体や施設を調査する場合も、そこに関わっている個人の人生を切り口に調査を進め、その人物のライフストーリーをひもといていく。「話をただ聞くのではなく、相手の語ることを理解できない自分をこそ問い直していくことが大切」という石川先生。普段の生活のなかでは関わることの少ないさまざまな分野の他者と出会うこと、語り手の経験を深く理解できるようになることで、自己や社会、生きることに対する洞察力を育み、社会のあり方や今の自分の生き方について新しい視点を見出していくことを目標にしている。

フィールドや調査協力者を定めることがゼミでの最初の課題であり、最大のハードル。まずは「自然」「福祉」…といったいくつかのテーマごとにグループに分かれ、興味のある施設や団体などを調査していくなかで、自分が心惹かれるテーマをそれぞれ見つけていくという。4年次生が現在取り組んでいるテーマは刀鍛冶職人、障がい者と就労、イノシシ猟・獣害など実に多彩。古本屋の店主に話を聞いているという会田さんは「最初は一問一答でしたが、今では自然な会話のなかで相手の想いをくみ取ることができるようになりました。未知の世界を深く知ることができたことで視野が広がり、なぜ? という疑問が普段の生活でも多くなりましたね」と話してくれた。お遍路さんのお接待をテーマにしている佐藤さんは「何度も話を聞くうちに、誰もが何かに対して想いを持って生きているのだということを感じました。テーマを悩むほどに今の自分について考えることも多かったです」という。それぞれが自ら足を動かし調査を進めていくなかで、人に対する敬意を自然と感じるようになり、自己理解の深まりにもつながっているようだ。

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