
人文学部英語英米文学科 香西 萌々子さん
海外への関心と留学への第一歩
香西さんは、海外への関心自体は幼い頃からあったと語ります。幼い頃から英語に親しみ、大学入学後に外国人の友人が増えたことも、海外への思いをさらに強くしました。中学生の時に旅行でイタリアを訪れた際にヨーロッパの魅力に惹かれ、英語圏の国の中でもイギリスへの興味を抱いたと言います。
短期英語研修講座(3週間の短期留学)への参加は、入学前から決めていたわけではなく、大学構内の掲示板で制度を知り、参加を決意したそうです。夏季休暇中に実施される同制度に参加するためには、入学後、すぐに申し込む必要があったにも関わらず、それまでの経験も後押しとなり、すぐに参加を決めました。この1年生での早期の留学経験が、その後の香西さんの学生生活に大きな影響を与えたと振り返っています。
留学生活で得られた学びと変化
留学中の授業では、日本の授業との違いに驚かされたそうです。海外の学生は能動的に授業に参加し、ディスカッション形式で自分の意見を述べ、他者の意見を聞き、理解を深める機会が多かったそうです。授業内での発表やプレゼンテーションの機会も多く、思考する時間が十分に確保されていると感じたと言います。
留学中は、寮に滞在し、自炊や宿題をこなし、友人と交流したり、大学が用意したイベントに参加したりといった日々を過ごしていました。最初の週末は時差や環境の変化で疲弊し、あまり活動できなかったそうですが、2週目の週末は、松山大学から一緒に研修に参加していた人たちとロンドンに旅行に行くなど、留学の期間を通じて授業以外の時間も充実していたとのことでした。
留学中に苦労したこととしては、能力別のクラスで最上位のクラスに所属していたものの、授業で周りの学生の英語力に圧倒され、一時的に萎縮してしまった経験を挙げています。しかし、「間違っていてもいいから、とにかく話す。自分の英語を話す」という意識で乗り越えたと語ります。流暢に話す学生の中には、日本人学生もおり、同じ日本人であるにもかかわらず、流暢に話す姿に感銘を受けたそうです。積極的に自分の意見を表現することの重要性を痛感しました。
語学力に関しては、リスニングはもちろん、特にスピーキング能力が向上したと実感しています。日本で学んだ文法の知識が、どのような状況で、どのようなニュアンスで使われるのかを実践を通して理解できるようになったことが大きいと述べました。
英語力だけでなく、特に「積極性」が身についたと語り、留学当初から「誰よりも先に他の留学生に話しかけよう」と意識的に行動していたそうです。自分の意見を主張することの重要性も認識し、帰国後もそれを大切にしようと考えています。
短期留学から長期留学へ、そして未来への展望
短期留学を終えた際、短期留学では「物足りない」と感じたことが長期留学への意欲に繋がったと話します。帰国後すぐに長期留学を意識し始め、準備を進めたとのことです。2025年の9月から派遣留学制度(約4か月間の留学)への参加を予定していますが、再び同じ場所であるイギリス・プレストンでの長期留学を選択したのは、短期留学での良い経験、大学の雰囲気、先生、街の過ごしやすさなどが影響していると語っています。
将来の目標については、留学を通して「英語でコミュニケーションをとることが楽しい」と感じたため、それを強みとして仕事に活かしたいという気持ちが強くなったそうです。職業選択以外の目標としては、TOEICでの高得点取得を目指すとともに、自身の学びや経験を所属するESSの後輩に伝えて留学の検討に役立ててもらうことを挙げています。また、個人的には英語を使って一人旅に挑戦したいという希望を語っています。
松山大学の学びが留学に活かされた経験
松山大学での学びが留学に役立った点については、全て英語で行われる授業や、スピーキングを主な内容とする授業が役立ったと述べています。これにより、ネイティブスピーカーと話すハードルが下がったと感じています。ESSの活動でネイティブの先生と話す機会があったことも、留学前の良い練習になったそうです。
留学を考える後輩へのメッセージ
留学については、「行かないと分からないことがある」と強調し、少しでも興味があれば挑戦する価値があると伝えています。また、目的を明確にし、帰国後の理想像をイメージすることで、留学中に頑張れるとアドバイスしています。迷ったら行くべきであり、やらないで後悔するよりも良い経験になると力説しています。その背景には、高校生の時にコロナ禍を経験し、行動が制限される中で「できないこと」が多かったことも影響しているとのことでした。

