
障がい学生への支援を広げるミライ
松山大学障がい学生支援団体POP
MIRAIJU ミライ樹の様子
OVERVIEW プロジェクト概要
松山大学障がい学生支援団体である「POP」は「Piece Of Puzzle」の略称であり、『人はパズルのように個々が違っており、1人1人が支え合えば、より力を発揮できる』という意味を込めています。障がいのある学生が豊かな学生生活を送ることができるようにサポートをすることを目的に、毎週火曜日18時~20時の時間帯に活動しています。
POPの目標は『障がい学生への支援を広げること』。いつ、どのような相談や支援の要請があっても対応できるように、日々準備をしています。
MILESTONE マイルストーン
10% GOAL CLEARED!!!
2023年11月達成
POPが目指すべきものを明確にし、そのためにすべきことをチームで役割分担する
20% GOAL CLEARED!!!
2024年5月達成
【情報保障】先進的な大学の取り組みから学ぶ
30% GOAL CLEARED!!!
2024年10月達成
【勉強会】活動時間内で障がいについて幅広く学ぶ時間を作る
40% GOAL CLEARED!!!
2025年4月達成
【情報保障】個人のスキルアップのための手法を確立する
50% GOAL
2025年7月達成予定
【情報保障】日常的に授業での実践練習を行う
60% GOAL
2025年10月達成予定
【手話】要支援学生と円滑なコミュニケーションを図るために、日常で役立つ手話を学ぶ
80% GOAL
2025年10月達成予定
【課外活動】さまざまな障がいについて理解を深める
90% GOAL
2025年10月達成予定
【広報】活動を多くの人に伝え、支援の輪を広げる
100% GOAL
2025年10月達成予定
活動の振り返りを行い、次世代へ引き継ぐ
ACTIVITY プロジェクトアクティビティ
【ミーティング】目標設定・チーム制導入
POPの目標として「障がい学生への支援を広げる」を掲げました。POPのメインの活動である情報保障と手話に加え、広報活動の専門チームを構成し、担当メンバーが各チームの目標達成のために活動を行うこととし、各チームの目標として以下を掲げました。
(情報保障:障がいのある人が正しい情報を得るために必要なサポートを行うこと)
情報保障:パソコンテイクの技術向上、いつ支援要請が来ても対応可能な体制の構築
手話:日常会話レベルの手話の習得、要支援学生と円滑なコミュニケーションが取れる
広報:POPの認知度や活動を広める、POPのメンバーを増やす
【広報】Instagramの開設
POPを少しでも多くの松山大学の学生や高校生に知ってもらえるよう、すでに運用しているXに加え、新たにInstagramを開設しました。POPの日々の活動を少しでも身近に感じてもらえるような配信を行っています。
【情報保障】タイピング速度向上のための練習スタート
タイピングのスキルを向上させるための練習をスタートしました。10分間に打てる文字の数を計測する10分計測を毎週行い、メンバーそれぞれのタイピングスキルをリアルタイムに把握するようにしています。長期休暇中には聞き打ち(音声を聞いての文字起こし)や、長時間の計測など、特別なメニューを組んでスキルを伸ばしました。
【課外活動】車いす体験
車いすを利用する学生の視点を体験し、今後の支援活動に活かすために、車いすで学内を回りました。車いすに乗っていると、歩いていると気づかないような道の少しの傾斜でもタイヤを取られそうになったり、上りきることが想像以上に難しかったりして、車椅子を利用することの難しさを体感しました。いつ車いすを利用する学生が入学してきても適切な支援活動を行うことができるよう、準備を進めていきたいと思います。


【情報保障】情報保障の支援者養成講座を受講
愛媛大学アクセシビリティ支援室ご協力のもと、情報保障の支援者養成講座を受講しました。情報保障に使用するソフト「captionline」の使い方や、愛媛大学で行っている支援の体制について学びました。今回の経験を松山大学の支援体制構築に活かしていきます。
【課外活動】聾学校訪問
愛媛県立松山聾学校の学校公開に参加し、生徒の皆さんの授業の様子や休み時間の過ごし方を見学しました。POPの普段の活動で練習している手話が目の前で使われているのをみて、もっと手話を学びたいと思いました。聾学校ならではの設備もあって、非常に勉強になりました。また、難聴体験や手話講座も受講し、貴重な体験ができました。
【課外活動】学祭出店
POPの知名度を向上させるため、松山大学の大学祭に出店しました。私たちは肉まんを販売し、無事に準備していた在庫全てを売り切ることができました。ここ数年POPは大学祭への出店をしていなかったため、準備などが大変でしたが、無事に終えることができてよかったです。


【課外活動】PEPNet-Japanシンポジウムへの参加
つくば国際会議場(茨城県つくば市)で開催された「第20回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウム」に、POPの学生3名が参加しました。
このシンポジウムは「日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)」が年に1回開催しており、今回も全国から数多くの大学や企業が参加し、聴覚障害学生支援に関する実践発表や企業展示などが行われました。
私たちは、各大学の聴覚障害学生支援に関する実践事例コンテストに参加し、POPの活動や今後の課題について紹介したほか、全国で行われている聴覚障がい学生支援の取り組みについて学びました。支援の現場からの報告は、今後のPOPの活動を考えるうえでどれも参考になるものばかりでした。
持ち帰った学びをメンバーに共有し、これからの活動に活かしていきたいと思います。


【広報】新歓期の活動
新メンバー獲得のため、ビラ配りやInstagramを毎日投稿するなどの新歓活動を行いました。POPにとっての新歓活動は、支援者確保のための活動でもあり、安定した支援体制を維持するためには欠かせない活動です。
ビラ配りでは、多くのメンバーが緊張しながらも、想定枚数を大きく上回る432枚のビラを配布することができ、新入生に直接POPを知ってもらう機会となりました。また、Instagramを毎日投稿することで、閲覧数が2倍以上に増えるなど、効果的な発信をすることができました。
POPは一年を通してメンバーを募集しているので、今後も広報活動を継続していきたいと思います。


【課外活動】松山盲学校での歩行指導体験
愛媛県立松山盲学校にて、POPのメンバー3人が歩行指導体験を受けました。歩行指導は、アイマスクで視覚を制限した状態で、白杖を使ったり、伴走者のリードを受けたりしながら歩くというもので、実際にメンバーが白杖を使って歩いてみたところ、まっすぐ歩けなかったり、隣を歩いていたメンバーと交差したりすることがあり、目が見えない中で生活することの難しさを体感しました。また、伴走者のリードを受けていても、階段の昇り降りがすごく怖くて、安心して任せてもらえるリードの仕方も学ぶ必要があると感じました。
視覚障がい学生への支援の方法もこれから学んでいきたいと思います。
【移動支援】車いす利用学生への支援開始
車いすを利用する学生への支援活動が始まりました。
支援を必要とする学生の力になることは、POPの存在意義にも繋がるため、メンバーにとっても大きなやりがいや喜びとなります。
ここ数年、車いす利用学生からの支援要請がなかったことから、手探りで活動をスタートしましたが、安全で快適な支援ができるよう、メンバー全員が責任感を持って取り組んでいます。今後も支援を必要とする学生とコミュニケーションをとりながら、担当部署である学生支援室とも連携し、より良い支援ができるよう活動していきます。
【課外活動】松山盲学校自由参観
愛媛県立松山盲学校の自由参観に参加し、小学校から高校までの授業を見学したり、視覚に障がいがある方の見え方(色彩やぼやけ、まぶしさなど)を体験できるアプリを使わせていただいたりすることで、視覚障がいに関する理解を深めることができました。図書館を見学した際に、初めて点字の本や新聞を見ましたが、とても興味深かったです。点字を打つ体験もさせていただきましたが苦戦しました。今後も視覚障がいへの理解をさらに深めていきたいです。
【移動支援】車いす利用学生との交流
車いす利用学生の移動支援において、希望に添った支援をしていくための話し合いを行いました。4月から2ヶ月間、実際に支援を行う中で疑問点が出てきたため、より良い支援を提供するためには、双方で改善点を話し合うことが大切だと考えました。支援をする側と支援を受ける側とで双方の意見を共有し、活動に反映させていくことで、今後もより良い支援につなげていきたいと考えています。
【支援活動】松山大学オープンキャンパス(6月)
松山大学オープンキャンパスで、障がいのある参加者のサポート活動を行いました。当日は、移動の案内やキャンパスツアーを行い、松山大学での学びをイメージしていただくお手伝いをさせていただきました。本人やご家族の方とコミュニケーションをとりながら学内を回ることができ、とても有意義な時間となりました。
どのようなサポートが望ましいのか、事前に担当チームを中心に話し合いを重ね、当日を迎えました。大きなトラブルもなく実施することができたのでよかったです。一方で、課題も見えてきたので、8月のオープンキャンパスに向けて改善していきたいと思います。


【課外活動】視覚障がいについて考える勉強会
ロービジョン(見えにくい方)を専門とする眼科医の先生が主催する「視覚障がいを考える勉強会」に学生4名が参加し、視覚障がいに関わる企業や団体、コミュニティの紹介や取り組みをお伺いしました。技術やデザインの力で、視覚障がいのある方の世界を「楽しく」彩っているみなさんの取り組みは非常に興味深く、聞いているとワクワクしました。
また、POPの活動について紹介する場を設けていただき、多くの方々からお褒めの言葉やアドバイスをいただきました。「分からないことがあれば、まずは我々を頼ってほしい」という心強い言葉もいただき、これからの活動の励みになりました。障がいのある学生の学生生活がサポートできるよう、これからも活動に取り組んでいきたいと思います。