溝渕 健一ゼミ

≪今回お話を伺った方≫

経済学部准教授 溝渕 健一 MIZOBUCHI Kenichi
3年次生 松井 健人さん MATSUI Kento
3年次生 宮岡 真由子さん MIYAOKA Mayuko
2年次生 山内 理紗子さん YAMAUCHI Risako
※年次等は取材当時のものです。

学んだことを活かすために必要とされる能力を育む

計量経済学や統計学を専門とする溝渕准教授のゼミでは、コミュニケーション能力、論理的思考能力、プレゼンテーション能力の育成に重点を置いている。コミュニケーション能力は社会人にとってもっとも必要とされる能力。さらに〝学んだ内容〞を理解して他人に伝えるためには論理的に考える必要があり、それをきちんとプレゼンテーションできなければコミュニケーションは成立しない。
溝渕ゼミでは2年次後期の学習で、学生が一番興味を持っていることを授業内でプレゼンテーションし、〝人に伝えるためにはどう話をまとめて、どう話せばいいのか〞を実際に体験する。そこでプレゼンテーションのコツを掴み、3年次になってからはゼミナール大会での発表を視野に入れつつ、本格的な経済学の授業に取り組んでいる。
「初回のゼミは不安でいっぱいでしたが、最初の活動内容がゲーム的なグループワークだったので、自然にみんなとうち解けられました」と語るのは、2年次生の山内さん。和気藹々とした雰囲気のなかでコミュニケーション能力を育んでいけることも特長の一つだ。学生が初めてのプレゼンテーションの題材に選ぶテーマは、経済学の領域に限らず、自分の趣味についてなどでもいい。溝渕准教授は「まずは伝えたいことを論理的に整理し、わかりやすく説明する。そこに学生の意識を集中させたい」と考えている。
こうして経験を積んでいくことで、学生たちはコミュニケーション能力を身につけていく。3年次からはゼミナール大会での発表に向けてグループをつくり、それぞれのテーマで1年間、調査や分析、論文執筆、研究報告を行っていく。

ゼミナール大会の出場経験を今後の学習と仕事に活かす

ゼミナール大会のテーマはグループごとに学生自身が決定する。「世の中の現象について仮説を立て、その仮説が正しいかどうかを公表データやアンケート調査データから統計分析によって検証を行う」ということ以外、溝渕准教授から特定の設定は行わない。2015年度の大会に向けて結成された4つのグループのうち、C班は「生まれ年の差が学業成績に与える影響。数学能力が経済学習得に与える影響。」を題材に、バースデー効果を検証。経済学部2・3年次生約650名にアンケート調査を実施し、その分析結果を発表した。
C班メンバーの松井さんは「メモを見ながらスライドに合わせて一方的に話すのではなく、聞き手の表情を見て理解度を確認しながらプレゼンを進めることができました」。同じく宮岡さんは「先生からグラフの使い方や伝わりやすい発表の仕方をご指導いただいたり、『次までにこれを調べてきて』などの具体的なアドバイスをいただいたおかげで、大会当日は今までで一番上手なプレゼンができました」と振り返る。
去る12月に開催された「2015年度 第29回松山大学経済学部ゼミナール大会」では、溝渕ゼミの4グループは出場したすべての部会で最優秀賞、優秀賞を獲得する快挙を達成した。受賞グループを選出するのも学生自身。その勝因を、溝渕准教授は「常に学生たちに指導しているプレゼンの基本『前を向く、ゆっくり話す、自分の言葉で話す』を実践できたからでは」と分析する。
教職を目指している松井さんは「プレゼンを重ねるごとに文章、データをまとめる力がついてきたと感じています。この経験を教師になってから授業で活かしたい」、人と話す仕事に就きたいという宮岡さんは「『話を聞く、意思表示する』ことはできても、自分の知識が足りていないので『話題の掘り下げ』がまだできていません。これからは知識を増やす意味でも、好奇心を持って人の話を聞いていきたいです」と話す。ゼミ生らは、溝渕ゼミで得た学びをさらに研鑽することで、将来の進むべき道へと備えている。

私たちが溝渕ゼミを大好きな理由

ゼミ活動が充実していて先生の人柄がいい!

(1)話しかけやすい、相談しやすい、いい雰囲気を先生がつくり出してくれています。
(2)“ 学び”に対して前向きな人たちが集まるゼミ。縦と横のつながりがしっかりしています。

2年次生の発表の様子。自分たちで調査・作成した資料をもとにしたプレゼンテーション後、質疑応答を行う。溝渕准教授は基本“見守り”の姿勢を貫き、自主性の成長を促している。

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