銭 偉栄ゼミ

コンプライアンス精神を養い、暮らしに活かせる社会人を目指す

判例の理解を深めることで、学問の枠に留まらない暮らしに活きる「法律」の知識を身につける。

≪今回お話を伺った方≫

銭偉栄 教授
上から、 チャンファムスアンドゥックさん、 西田建太さん、大川香凜さん、 亀井沙奈さん(3年次生)

※学生の年次は取材時のものです。

生活に身近な民法を学び法律を運用する力を養う

民事法学を専門とする銭偉栄教授のゼミ。今年度は「債権法」を全体テーマとしている。契約・不法行為など、私たちの日常生活に密接した分野であり、そこに面白味を感じる学生も多い。ただ、いきなり民法の判例について議論を交わすことはハードルが高いため、2年次の最初は「今週の気になるニュース」という取り組みを実施。発表者が、その週の気になるニュースについて自分の意見を発表し、全員で議論を行うというものだ。「法律に関するニュースに関心を持つようになり、普段学んでいる法律(民法)が身近にあることを実感しました」と大川さん。新聞を読む習慣がついたというチャンさんも「情報収集能力、また収集した情報を分析し、整理する能力も向上したと感じます」と話す。
3年次生はグループでの判例報告を行う。『民法判例百選Ⅱ(債権)』から関心のある判例を選び、生の判決から事実関係をまとめる過程で「真実」を発見する。そして判決が妥当か、別の判断がありうるかをめぐり、議論を繰り広げる。「法律の条文を使って議論し、問題の解決を図ることは、まさに校訓『三実』の中の『実用』そのもの。判例の勉強をして法律がどのように運用されているかを知ることにより、公平・正義の観念を涵かん養ようすることができます」と銭教授は話す。

学生の意思を尊重し「考える力」を伸ばす

「『学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆うし』と孔子が言われました。ゼミ生には、先人から学ぶことと自分の頭で考えることは両方とも大切であることを知ってもらい、それを実践していく力を身につけることを目指しています」という銭教授の期待に応え、ゼミ生は自分たちで様々な活動を企画し、裁判所見学も実現。「私は裁判所事務官を希望しているのですが、裁判所見学を通じてよりその想いが強くなりました」と西田さん。銭ゼミでは先輩の就活経験談を2・3年次生に紹介する機会を設けており、亀井さんもそこで裁判所事務官になったOGの話を聞き、目指すきっかけになったという。
「ゼミでいろんな判例を読み込んでいると、違う人の人生を見ている感覚に。徐々にその背景にあるものが見えてきたとき、シンプルに面白いなと思えました」と話す亀井さんに「民法を楽しく学べるというのは、私が望むところ。学生たちが法律用語を使って論理的に議論する姿を見たとき、成長を感じますね」と銭教授は顔をほころばせる。民法の面白さにたどり着いたゼミ生たちは、今日も活発に議論を交わしている。

私たちが銭ゼミを大好きな理由

(1)難しい民法を分かりやすく楽しく学べる銭ゼミがおすすめです。
(2)猫が大好きで、よくギャグを言うお茶目な銭先生が最高です!

銭偉栄教授から学生たちへのメッセージ
今後の社会生活のなかで、皆さんにはゼミで培った法の視点に立った観察力・分析力を用いてほしい。氾濫する情報の真偽を見分け、紛争を処理することのできる社会人となることを期待しています。

「仲間がいるから頑張れる!」と声をそろえるゼミ生。話し合うことを大切にしている。
学生が企画したゼミ旅行でうどん打ち体験!

この記事は松山大学学園報「CREATION」NO.217でご覧いただけます。

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