尾沼 広基ゼミ

論理的思考と現場感覚を兼ね備えた人材を目指す

経済学の視点から環境・防災の社会課題を自ら発見し、その解決方法の探求を通じて課題解決能力を養う。

≪今回お話を伺った方≫

尾沼広基 准教授
左上から、山本耀さん、細谷飛羽さん、山本秀也さん、左下から、正岡希乃香さん、西田妃麻里さん(3年次生)

※学生の年次は取材時のものです。

経済学を用いて環境・防災に貢献

尾沼広基准教授が主宰するゼミでは、経済学の視点から環境問題や防災課題にアプローチする。まだ始動して間もないゼミだが、現3年次生がその一期生として活発に活動を展開している。環境問題や南海トラフ地震などの防災対策に関心を寄せる学生が多く、西田さんは「地域活性化と環境問題の関係性を研究したい」という思いから尾沼ゼミを選んだという。
2年次の前半は研究活動のための基礎準備として、論文の書き方や研究課題の見つけ方、研究の進め方を学んだ。「定説が必ずしも正しいわけではない。物事を批判的に捉え、データ分析を通じて客観的にその本質を見極める力を養ってほしい」と尾沼准教授。またグループで教科書を読み込み、考えをまとめて発表を行うことで、プレゼンテーション技術を磨いていく。後半は、環境・防災について関心領域の近いメンバーでグループ分けを行い、各々のテーマ選定を行った。「一人の意見だけでは研究は進みません。みんなの意見をどうやってまとめ、一本の道にしていくか、ゼミ活動を通じて勉強になっています」と山本秀也さん。グループ研究ではデータ収集や分析を行うとともに、研究テーマによってはフィールドワークも実施。防災施設や廃棄物処理施設などへの現地調査を通じて、現場のリアルを肌で感じる機会も予定している。

主体性を持ち研究に励んだプロセスが未来への糧となる

尾沼ゼミでは、与えられたテーマではなく、自らが見出した疑問を研究の起点としているが、それは学生の主体性を尊重しているから。現在は研究課題を深堀りする段階だというが、「海洋プラスチックごみの削減」(正岡さん)、「松山市のごみ分別が成功している理由」(山本耀さん)、「防災意識の向上が被害の抑制につながるのか」(細谷さん)、「少子高齢化社会における地域防災対策」(山本秀也さん)など、個性豊かなテーマが並ぶ。「学生には、研究の完成度以上に、試行錯誤したプロセス、そこから得る気づきを大切にしてほしいと考えています。無駄に思える遠回りも学生たちの財産になるはず」と尾沼准教授は語る。壁にぶつかり、それを乗り越える経験をしてほしいと願うからこその激励だ。それに応えるように、学生たちは仲間との議論を通じて自らの問いを深めていく。「周囲に流されることなく自分の意見を持ち、活躍できる人材になりたい」と話す山本耀さんや、「グループワークを通して、まとめる力やプレゼン力などがついてきたかなと感じます」という正岡さんなど、それぞれがゼミでの成長を実感している。

私たちが尾沼ゼミを大好きな理由

(1)グループ活動でチームワークができ、みんなの仲が良い!
(2)学生の意思を尊重してくれるので自由度が高く、やりたいことができます。

尾沼准教授から学生たちへのメッセージ
研究活動を通じて課題に真剣に向き合ううえで、時に悩み、苦しむこともあるでしょう。ですが、そのプロセスを経ることで課題解決能力は身についていきますし、経験が自信につながるはずです。

学生同士のコミュニケーションを大切にしている尾沼准教 授。20名以上のゼミだが、和気あいあいとした雰囲気だ。
スポーツレクリエーションでバレーボールを楽しんだゼ ミ生たち。授業では見られない熱戦に盛り上がった。

この記事は松山大学学園報「CREATION」NO.226でご覧いただけます。

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