松山大学司書課程・司書教諭課程の学生が活躍!-第111回全国図書館大会愛媛大会に参加-

2025年10月30日(木曜日)に愛媛県県民文化会館メインホール、31日(金曜日)に松山市内5つの会場にて、「第111回全国図書館大会愛媛大会―『図書館が彩る未来 伊予路から』―」が開催されました。愛媛県では初開催となる記念すべき大会で、2日間の参加者はのべ約800名に上り、全国から集まった図書館関係者の間で活発な交流が行われました。

公益財団法人日本図書館協会が主催する全国図書館大会は、図書館と地域の活性化を目的に毎年開催される国内最大のイベントの一つです。大正期に日本の児童図書館と社会教育に貢献した今沢慈海(いまざわじかい, 1882-1968)を愛媛県が輩出した歴史を持ちながらも、今回が愛媛にとって初めての開催となりました。

本大会において、本学司書課程および司書教諭課程の学生たちの活躍が会場内で際立ちました。その中から、3つのトピックスをご紹介します。

1. 卒業生が日本図書館協会「認定司書」として表彰されました

大会第1日目の全体会で行われた「認定司書証書交付式」において、第15期認定司書の代表として、1992年度人文学部社会学科卒業生の小池ひろみさんが表彰されました。

小池さんは在学中に司書資格を取得され、卒業後、松山市に入職。現在まで松山市で図書館の専門職である司書として30年以上にわたり活躍されています。愛媛県内では2人目の認定司書授与という栄誉ある表彰に、本学の池上真人学長が交付式に駆けつけ、小池さんの栄誉を祝福しました。

本学の司書課程で資格を取得し、公共図書館や大学図書館などの現場で正規司書として勤務する卒業生は、中四国地区で多数活躍しています。※1

※1認定司書は、司書の図書館における実務経験や実践的知識・技能を継続的に修得した者を評価し、各地域の図書館経営の中核を担いうる司書として日本図書館協会が認定するもの(認定の有効期間は10年)です。2011年より認定審査を開始し、今期は22名(更新7名、新規15名)を認定しました。新規認定された15名を加え、認定者の累計は239名(うち更新認定者39名)となりました。現在、有効期間内の認定司書176名(うち更新認定者38名)が日本各地で活動しています。
(日本図書館協会HPより引用 https://www.jla.or.jp/committees/nintei/kouhyou-2025/

2. 松山大学と広島女学院大学の学生によるPOP作品を展示

大会第1日目、県民文化会館メインホール前の県民文化プラザに設置された展示ブースの一角で、松山大学の学生展示を開催しました。

松山大学司書課程科目「図書館概論」と広島女学院大学司書課程科目「図書館サービス概論」の受講生によるコラボレーション授業の成果として制作されたPOP作品全61点を、全国の図書館司書の方々にご覧いただきました。

この授業は、瀬戸内海を挟んで近接する中四国地方において、司書を目指す学生たちが、大学間の交流を通じて、読書活動や地域の文化、著作権等について実地的に学ぶことを目的に実施されています。学生たちは、相手方の居住地の文化をテーマとする図書を選定し、POP作品として表現します。これらの作品を相互に評価し合うことで、他地域の観点から自らの居住地の文化を捉え直し、新たな認識を得る貴重な機会となっています。また、作品制作の過程で、適正な引用や著作権を意識する力を養う良い学習効果ももたらしています。

展示ブースを訪れた参観者からは、「読書の楽しさが伝わる」「作品に取り上げられた図書を読んでみたい」といった感想が寄せられ、カラフルな作品が会場に華を添えました。

3. 学生ボランティア13名が大会運営をサポート

四国地区内の4年制大学で司書課程を常設開講しているのは、愛媛県と徳島県の3大学のみであり、愛媛県では本学のみです。50年を超える歴史を持つ本学司書課程は、これまでも多くの司書人材を世に輩出してきました。

大会の開催決定を受け、「愛媛の若い人材が、日本の図書館の未来を担うことをアピールする」という目的のもと、学生ボランティアが組織されました。図書館と本が大好きな現役受講生13名が学生ボランティアとして活動に登録しました。

学生たちは、1日目の全体会(県民文化会館)と、2日目の5つの分科会会場(愛媛大学、愛光学園、松山市総合コミュニティセンター、愛媛県男女共同参画センター、愛媛県視聴覚福祉センター)に分かれて、大会運営のサポートを行いました。特に2日目の雨天・肌寒い気温の中、街路での参加者誘導に尽力してくれました。

ボランティア学生たちは、案内や受付業務の合間に、記念講演会や分科会を聴講する許可を受け、愛光学園で行われた分科会では、普段は公開されない学校図書館の内部を見学するなど、貴重な学びの機会を得ました。活動後のアンケートでは、「授業では聞くことのできない図書館の事情を知ることができた」「様々な人たちと交流の機会があった」という感想が寄せられ、学生たちにとって非常に満足度の高い活動となりました。

大会事務局および各分科会の責任者からも、学生ボランティアの働きぶりに対し、高い評価の声をいただきました。

大学の教室での座学では不可能な、貴重な学びと経験の機会を与えてくださった、主催者および関係各位に心より厚く御礼申し上げます。

 

池上学長と小池さん
学生展示ブース
松山大学受講生の出展作品
学生ボランティア

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