2025年11月25日(火曜日)、司書課程科目「生涯学習概論」の受講生16名が、松山市清水町にある、松山市社会福祉協議会が運営するいきがい交流センターしみずと、松山市公民館運営協議会が管理する清水公民館を訪問し、特別授業として地域交流を体験しました。
「生涯学習概論」は、司書課程の必修科目の1つであり、図書館が街づくりや地域住民との連携に関わる生涯学習施設としての役割を担うことを学びます。2025年度からは、この理解を深めるために、大学から徒歩圏内にある清水地区の2つの社会教育施設での体験学習を取り入れました。
愛媛県内初の試みとして小学校の余裕教室を活用した高齢者のための生涯学習施設であるいきがい交流センターしみずでは、住民との学社融合型の交流拠点として、小学生と住民との協同で行う福祉活動を体験しました。受講生はまず、小学校の昼休み時間の「学生交流」に参加し、小学生との交流を深めました。次の、「ふれあい教室」では、60歳以上のメンバーの方々に交じり、トーンチャイム演奏やフォークダンス演舞などのサークル活動を2班に分かれて体験しました。初めてトーンチャイムに触れる学生も、リーダーの方の指導に従い、楽曲「きらきら星」の合奏を完成させることができました。フォークダンスの班でも、高齢者の方々と軽快にステップを踏み、笑顔で交流を楽しみました。学生たちは短時間で小学生や地域住民と打ち解け、世代を超えたコミュニケーションの重要性を肌で感じました。
次の訪問先である清水公民館は、1953年に設立された歴史ある公民館です。受講生は、5,000冊を超える蔵書を有する図書室を見学し、ビブリオバトルが行われるなど活発な読書活動が行われている現状を確認しました。また、特別授業の締めくくりとして、松山市教育委員会 地域学習振興課の職員の方から、公民館活動に関するレクチャーを受け、地域における生涯学習の実際について理解を深めました。
授業後のアンケートでは、「出会った人たちから元気をもらえた」「訪れた施設で行うボランティア活動に今後参加してみたい」といった声が多数寄せられました。現場を訪れ、地域コミュニティーとの交流を体験したことで、「生涯学習という学びの機会が街と住民をつなぐためになぜ必要なのか」という講義の理念を一歩踏み入って理解する機会となりました。
本特別授業の実施にあたり、熱意あふれるご提案と温かいご指導・ご協力を賜りました、松山市社会福祉協議会 地域福祉課 いきがい交流センターしみずの職員と参加住民の皆様、社会福祉協議会清水地区会長様、松山市教育委員会 地域学習振興課の職員の皆様に、心より御礼申し上げます。







