2025年12月21日(日曜日)、松山大学薬学部では(一社)愛媛県薬剤師会との共催で、災害時に開設される避難所において薬剤師や薬学生がどのような役割を果たすことができるのかを考える実践講座「災害×薬剤師 実践講座」を開催しました。
当日は、薬学部生14名、薬剤師15名が参加しました。
講座では、東日本大震災、熊本・能登の地震、西日本豪雨などの被災地で支援活動に携わった2名の講師が登壇しました。松山赤十字病院薬剤部の木本国晴先生からは、避難者支援において薬剤師が担う役割や、避難所運営のポイントについて講義が行われました。また、愛媛県薬剤師会の縄田幸裕先生からは、実際に支援に入った避難所の状況について、報道だけでは知ることが難しい被災地の現状が紹介されました。
続いて、避難所で特に重要とされる「T(トイレ)・K(キッチン)・B(ベッド)」の3要素について、薬学部教員および薬剤師がファシリテーターとなり、参加者による疑似体験を行いました。
T(トイレ)では簡易トイレを組み立て、実際の使用を想定しながら、使用後の処理方法や衛生面での注意点を確認しました。
B(ベッド)では身近にある段ボールを活用してベッドや椅子を作成し、避難所で安全に使用するための強度を高める工夫について考えました。
K(キッチン)では非常食を試食し、災害時の食事環境について理解を深めました。保存食として真っ先に思い浮かぶカップラーメンも、下水が使用できない状況では残った汁を処理できず飲み干す必要があるため、避難所では必ずしも適した食品ではありません。長期保存可能で温めずに食べられるレトルト食品や、少量のお湯をそそいで食べられるアルファ米を試食し、個人が常備しておくと良い非常食について知ることができました。
さらに、地域の医療機関や薬局が機能しない状況でも移動薬局として活動できる「モバイルファーマシー」について、その設備や機能を確認し、実際の調剤体験を行いました。
体験後には、薬学部生、薬剤師に分かれて避難所における問題点や自分たちができることをグループで話し合い、それぞれ発表を行いました。薬剤師からは専門的な観点から、薬学生からは一般市民に近い視点からの問題点が挙げられ、お互い意義のある気づきを得られる良い機会となりました。






