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2025年07月14日
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声で伝えることの真髄―「地域メディアとジャーナリズム」講義にて南海放送佐伯りさ氏が講演ー
人文学部社会学科では、地域メディアの~学ぶことができる「 地域メディアとジャーナリズム」 を2025年より新規開講しています。2025年7月10日(木曜日)には、南海放送の佐伯りさ氏が登壇し、「アナウンス室:”アナウンスは人なり”~声で伝えるということ~」と題し、ご講演いただきました。本講義は、地域メディアの最前線で活躍する実務家を招き、ジャーナリズムの課題や地域メディアの意義を多角的に学ぶことを目的としています。
佐伯氏は講演の中で、アナウンサーの仕事が原稿読みや実況だけでなく、企画、取材、撮影、編集といったコンテンツ制作の全過程に及ぶことを説明し、AIによる音声技術が進む現代において、「人間が感情やニュアンスを込めて伝えること」こそがアナウンサーの存在意義であると語りました。フェイクニュースが氾濫する中で真実を誠実に伝えるジャーナリズムの重要性についても言及しました。
また、地域メディアが担う災害報道の役割について、災害発生時における命を守る情報の重要性を強く訴え、それを正確かつきめ細やかに伝えることの責任に触れました。東日本大震災の教訓から、視聴者に危機感を持ってもらうための呼びかけ方の工夫や、デマが拡散しやすい現代社会において、冷静に正確な情報を伝えるアナウンサーの役割の重さを具体例を交えて説明しました。地域に根ざしたメディアとして、愛媛の住民が本当に必要とする情報を届け、安全を守るための貢献への強い思いが語られました。
講義後のインタビューでは、メディア業界を目指す学生に向けて、「何でもいいから、何か一つ打ち込めるものを見つけて深めてほしい」とエールを送りました。そして、地方局だからこそ、地元の人々の日常にある小さな喜びや頑張る姿を伝え、地域の魅力を発信することで、若者の地元への愛着を育みたいと語りました。
この講演は、メディア業界を目指す学生だけでなく、地域社会の活性化に関心のあるすべての人々にとって、非常に示唆に富む内容となりました。
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